Fire HD 10は安くて軽くて高音質だけど漫画アプリの広告再生に問題アリ
つい先日(7/12~13)、Amazonで年に一度のビッグセール、プライムデーがありましたが、お得な買い物はできましたか?
ぼくは前々からほしいものリストに入れていた商品をポチポチしていたら、翌日Amazon箱タワーが出来てしまいましたが、その中でも一番お得だったのはFire HD 10が10,480円で購入できたことだと思っています。
Fire HD 10の世代の話と感想
Fire HD 10のレビューはそこら中に転がっているので、あらためて細かくアレコレ語るつもりはありませんが、古い記事もあるので、レビューを見るときはどの世代について語っているのかだけは注意したほうが良いです。
2022年7月現在においては、Fire HD 10の最新モデルは2021年発売の第11世代です。
第12世代はまだFire 7しかありません。じゃあFire 7が一番性能良いのかというと全然そんなことはなく、第12世代のFire7に搭載されているSoCはMediaTek MT8168で、2020年に発売された第10世代のFire HD 8と同じ。Antutuでいうと11万点くらいの性能しかありません。
世代が表記されていることで、逆にややこしくなってる気がしますけど、毎世代全機種が刷新されるわけではなく、Fire HD 10に限って言うなら、第5世代、第7世代、第9世代、第11世代、というように2年ごとに新しくなっているので、次出るのは来年の今頃じゃないかな。
更にいうと第9世代(2019)以降はSoCもMT8183から変わっていないので、世代が新しくなったからといって必ずしも性能がよくなるわけでもありません。(9→11でメモリは増量された)
個人的に感じたFire HD 10の良い点/悪い点はおおよそこんな感じ。
- ◎中華タブレットも真っ青になる定価15,980円、セール時10,480円という圧倒的コスパ
- ◎ついでにKindle Unlimited 3か月分もついてくる
- ◎重量460gという軽さ
- ◎タブレットにしては高音質かつ音量も十分なステレオスピーカー
- ◎microSDが使えるためストレージ容量には困らない
- ◎公称12時間のバッテリー
(実際4時間ほど連続して使っても60%ほど残っていたので8時間は余裕と思われる) - 〇Antutu(v9)で18万点くらいのそこそこな性能。
- 〇自己責任だがapk 4つ入れることでGoogle Playも使用可能
- △Google Playを入れても一部の漫画アプリで広告表示できない等の問題がある
(技術的に言うとWebViewの問題) - △生体認証が一切ない
性能については感じ方に個人差あると思いますが、重い3Dゲームをやるのでなければあまり気にならないんじゃないかな。ぼくはAntutu 60万点超えのXiaomi Pad 5を使っていて、液晶を割ってしまったためFire HD 10を買うことにしたわけですが、Web/メール/動画/電子書籍といった用途がメインなので何一つ困っていません。
Xiaomi Pad 5を購入したのも、スマホゲームのアズレンで、セイレーン作戦というMAPが妙に重かったから性能の良い機種が欲しくなったからなのですが、しばらく使ってみてタブレットの性能の問題ではなく、サーバー側の問題で重かっただけ、ということがわかりました。悲しい。ぼくにはハイエンド端末いらなかったんや。
ちなみに、Fire HD 10のSoCはMediaTek MT8183です。この名称でググれば、同じSoCを積んだ別の機種のベンチマークスコアや使用感も出てくるので、性能が気になる方はチェックしてみても良いでしょう。
Fire HD 10 (2021)でGoogle Playを使えるようにする
これもあちこちで解説されているので、軽く触れる程度にしておきますが、手順は以下のとおり。
- 提供元不明のアプリのインストールを許可する
※[設定]→[セキュリティとプライバシー]→[不明ソースからのアプリ]→[Silkブラウザ] - Silkブラウザで以下の4つのapkをDLしてインストールする
- https://www.apkmirror.com/apk/google-inc/google-account-manager/google-account-manager-7-1-2-release/google-account-manager-7-1-2-android-apk-download/
- https://www.apkmirror.com/apk/google-inc/google-services-framework/google-services-framework-9-6794505-release/google-services-framework-9-6794505-android-apk-download/
- https://www.apkmirror.com/apk/google-inc/google-play-services/google-play-services-21-21-16-release/google-play-services-21-21-16-100400-378233385-android-apk-download/
- https://www.apkmirror.com/apk/google-inc/google-play-store/google-play-store-25-5-33-release/google-play-store-25-5-33-21-0-pr-375206445-2-android-apk-download/
- Fire HD 10タブレットを再起動する
尚、当然のことながらDL先のapkmirrorの安全性だとか、Fire HD 10に不具合が発生しないかだとか、なーんも保証できないので、そこは自己責任でどうぞ。
一応ぼくはこの手順でGoogle Playの有効化に成功しており、Fire HD 10でChrome、Gmail、YouTube、Googleフォト、twitter、torne mobile、なろうリーダー、Perfect Viewer、ABEMA、Smart News、マガポケ、サイコミのインストール&使用に成功しています。
この中にはGoogle Playを使わずともAmazonアプリストアのほうでインストールできるアプリもあるのですが、そっちで入れるとAmazonの購入履歴が汚れるから嫌なんですよね。0円のアプリでも購入履歴に残るのはなんかモニョモニョするし、せめてアプリの購入は別ページに分けてほしいなぁと思います。
Fire HDでは漫画アプリの広告再生が出来ない
さて、ようやく本題なのですが、Fire HD 10では漫画アプリの広告が再生できません。
友人からオススメの漫画を教えてもらってKindleで買っていたのですが、最新作を読むために漫画アプリが必要とのことで、ごく最近、ぼくも漫画アプリデビューしました。
そこで、驚いたんですけど、漫画アプリってソシャゲみたいにデイリーログインでポイントもらえたり、広告再生でポイントもらえる仕組みなんですね。そしてそのポイントを使って1話読む、みたいな。
それがFire HD 10だと↓こんなふうに「広告を再生できませんでした」というエラーになっちゃうんですよ。
ちょっと技術的な話になるのですが、WebViewコントロールの問題らしいです。
WebViewというのはスマホアプリが使うAPIのようなもので、アプリ内でWebページを表示する機能と思ってもらってOKです。Androidアプリなら普通はGoogle謹製のWebViewコントロールで(つまりChromeの機能で)表示するわけですが、Fire HDの場合はAmazon謹製のWebViewを使うようになっているのです。
そして、このWebViewがあまりバージョンアップされておらず、Chromeとの違いが出てきてしまっているので、最近の漫画アプリで広告再生できない問題が発生している、と。
漫画アプリだけの問題じゃないので、海外の技術系のフォーラムでも話題になっており、なんとかこのWebViewを変更できないものか試行錯誤しているようですが、いまのところうまくいっていないようです。具体的にはPCから接続してadbコマンドでAmazon版のWebViewのアンインストールまではできたのだけれど、これをChrome版に置き換えることが出来ていないようです。
つまり、端的に言うと今のところどーしよーもないわけです。
まぁ、FireHDを買うような人はスマホも持っているでしょう?
なのでデイリーミッション的な広告再生はスマホでやってポイントを貯めれば、一応は解決。
た・だ・し、それが出来るのはマガポケとかの複数端末に対応したアプリだけ。
サイコミに関してはTwitterアカウントとの連携機能があるのに、同じアカウントを使えるのは1機種の縛りがあるため、どうにもなりません。
例えば、「スマホでTwitter連携→タブレットでアカウント引き継ぎ」とした場合、タブレットでサイコミを起動して漫画を読めるようになりますが、スマホ側でサイコミを起動すると「ご利用アカウントは他端末に引継ぎが完了しています」と出て、起動すらさせてもらえません。
もう一度、スマホで同じアカウントを使いたい場合は、「タブレットで連携解除→再度タブレットでtwitter連携→スマホでアカウント新規作成→アカウントの引継ぎ」という手順を踏む必要があります。
言うのは簡単ですが、実際やってみるとアカウントの新規作成時に毎回広告見せられたり、タップ回数が多くてゲンナリしますし、ひとつ手順間違えると認証エラーでぐぬぬ…となりますし、最悪アカウントを間違って消す可能性も。
ということで、サイコミに関しては(デイリーポイントが欲しい場合)Fire HD以外の端末をメインにするしかないんじゃないかなぁー。
一応、サイコミの問い合わせフォームから「ご意見・ご要望」を選び、Fire HD 10で広告再生できないことと、できれば複数端末で同じアカウントを使わせてほしいという意見は送っておきましたが、運営ポリシーにも関わるだろうからなかなか難しいでしょうねー。
https://cycomi.com/fw/cycomibrowser/contact/index
ぼくのようなガジェオタ的には一人でいくつもの端末使うのは当たり前なので、1つのアカウントが複数端末で使いまわせるのは当然のように考えてしまいますが、悪い人はいるもので、Steamアカウントですら友人同士で共有してゲーム1本買って共有利用する、なんてケースもあるらしいじゃないですか。
そういう人がいる以上、企業側も複数端末での利用には敏感にならざるを得ないという事情もわからなくはありません。
それに、そもそも漫画読みたいならポイント買えよ!いい歳したおっさんが何ケチってんだ!という話もありますw
ぼくも続きが読みたいので買うつもりなのですが、ちょっと納得できないのが、1話ごとに買うとコミック買うより高いことなんですよ。
漫画アプリ初心者なので何か勘違いしているかも知れませんが、最初は1話41ptと出ていたのでホイホイ買っていたのですが、途中から50ptになって、最新話一歩手前?くらいから突然120ptとか180ptになるの。
…どういうこと? 常に最新読みたいならコミックより高いお金払えってことなの?
このへんの仕組みがよくわかってなくて、1話180ptと言われた瞬間、課金する気が失せてしまいました。
どうせ最新が読めないなら1巻分じっくり待ってKindleで買えばええか、となりつつあります。コミック化する際にオマケの話が追加されてたりするし。
まとめ
後半は漫画アプリに対する文句ばかり書いてしまった気もしますが、ぼくが使い方わかってないだけかもなので、もしそうだったらごめんなさいね。
とりあえず、マガポケとサイコミについてはFire HD 10で広告再生できないため、デイリーポイントが取得できないことは間違いありません。但し、マガポケについては複数端末で使えるので、スマホでポイント貯めてタブレットで読む、ということが可能。サイコミは不可能、といった感じ。
ほかの漫画アプリでも広告再生できるアプリとできないアプリがあるそうなので、大きい画面で漫画読みたいな~と思ってFire HD 10を購入しようと思っている方はあらかじめお使いのアプリが使えるのか確認しておいたほうが良いかも知れません。
ただなぁ… まだ情報少ないっぽいんですよね。漫画アプリで広告再生できなくなったのもここ数か月※のことらしいので。
これから少しずつ情報が集まってくる感じだと思いますし、そうなったら漫画アプリ側がFire HDのWebViewに対応するかもね。
……すると…いいなぁ。