タブレットPCならAndroidよりWindowsタブレットのほうが便利だと思う
以前、「手頃なWindows 2in1タブレットを検討中」でWindowsタブレット愛を熱く語ったつもりなのですが、その記事を読んでいるハズの知人からおすすめのAndroidタブレットを聞かれたため、工エエェェ(´д`)ェェエエ工という顔をしながらこの記事を書いています。
Androidタブレットはデカいスマホ
Androidタブレットのことをただのデカいスマホでしょ、という人は多いのですが、中には大してAndroidタブレットを使ったことがない、なんなら一度もタブレットを買ったことのない人が聞きかじりで話しているケースもあります。
しかし、ぼくはAndroid 2.2の頃から8年以上Androidタブレットを使い続けており、7インチを5台、7.9インチを1台、8インチを2台、8.4インチを1台、10.1インチを4台の合計13台使ってきましたが…………………やっぱりAndroidタブレットはデカいスマホだと思いますw
7インチ | 2011年 | Samsung SMT-i9100 |
7インチ | 2012年 | Ainol Novo 7 |
7インチ | 2012年 | Mobile In Style edenTAB |
7インチ | 2012年 | Google Nexus 7 |
7インチ | 2013年 | Teclast P70 |
7.9インチ | 2016年 | ASUS Zenpad S 8.0 |
8インチ | 2014年 | ASUS Memo Pad 8 |
8インチ | 2018年 | Lenovo P8 |
8.4インチ | 2017年 | Huawei MediaPad M3 |
10インチ | 2011年 | Acer ICONIA TAB A500 |
10インチ | 2013年 | Acer ICONIA TAB A700 |
10インチ | 2016年 | Huawei MediaPad T2 10.0 Pro |
10インチ | 2017年 | Huawei MediaPad M3 Lite 10 |
かつてはほとんどのアプリがタブレットモードに対応しておらず、文字通りスマホと同じレイアウトのまま強制的に縦持ちを強いられました。
強制的に画面を回転させるアプリを入れることで、横持ちのまま表示することもなんとか可能ではありましたが、大きな画面の真ん中にポツンとスマホのような縦画面が表示されるというひどいもので、まぁ過渡期だからねと笑いながら使っていました。
さすがに今は改善されてきましたが、OSが改善されたわけではなく、アプリ側がタブレットユーザーもいるよね、と気を利かせてレイアウト調整しているのが現状なため、現在でもスマホでの利用しか想定していないアプリもけっこう存在します。
そしてそういうアプリは、(当たり前ですが)スマホで使ったほうが使いやすい。
そのため、Androidタブレットの用途は電子書籍、動画再生、Webページの閲覧くらいに限られてきます。本当にこれだけしかしないのなら、格安のAndroidタブレットで済ませる、というのも手だとは思いますが… いくら安いAndroidタブレットでも3万くらいはするので、個人的には非常に勿体無いな、と。
それなら同じ3万くらいのWindowsタブレットか、もうちょい出して5万くらいのSurface Goを買ったほうが、出来ることの幅が圧倒的に広がるのではないか、とそう思うのです。
タブレットのサイズ感について
ちょっと横道に逸れますが、タブレットのサイズ感に悩んでいる人も多いと思うので、ぼくなりの考えをひとつ。
電子書籍用途(小説かつ文字サイズ変更可)なら7インチ以下でも全然問題なし。個人的には16:9で5.2インチ以上、最近流行りの縦長スマホの18:9なら6インチ以上、つまり横幅75mmくらいあるスマホなら、1ページあたりの表示行数を10行くらいに変更すれば文章を読むのに苦はありません。(尚、アラフォーで老眼になりかかっています)
むしろ、8インチ以上のタブレットを持っていても、小説読みながら寝よう、と思うときにはスマホ片手に寝室に入るくらい。
一方、漫画のような固定レイアウトだと8インチ以上ないと小さな吹き出しの文字が読みづらいです。固定レイアウトも同じで、一般的な小説ならおそらく1ページあたり17行くらい表示されるわけですが、16:10の8インチでギリギリかなぁ。4:3の液晶画面なら7.9"でもだいぶ読みやすくなります。
(縦横比の関係で、4:3の7.9インチと16:10の8.4インチは電子書籍においては同等レベルの表示と思ったほうが良い)
また、技術書やカメラのハウツー本のような大判の電子書籍を読む場合、8インチでは全然足りない。10インチでギリギリ。できれば12インチ欲しいほどです。
そして、いくら軽量といっても8インチ以上は300g以上の重さがあり、1時間も手持ちで読書をしていたら腕がだるくなります。
以上のことから、ぼくの結論としては動画を見るなら10インチ以上で、机上に置いて使うか、タブレットアームに固定。寝返りをうちながらごろごろ読書したい場合も10インチを縦持ちにして胸の上に載せて持つ、というスタイルに落ち着きました。
この使い方なら8インチの300gと10インチの500gにさほどの違いを感じません。
そもそもAndroidの10インチに選択肢が少ない
10インチ、というだけならそれなりに数は出ていますが、動画見るならフルHDくらい欲しいですよね。Antutuスコアも6万点以上ないとWebブラウジングですらもっさり感じることがありますし、できれば指紋認証か顔認証の機能もほしいところ。
例えばこのHuawei MediaPad T5は実売1万円台後半で、10.1インチのフルHDのIPS液晶を搭載し、Antutuスコア86000点くらい。重量も465gと10インチタブレットとしてはかなり軽量ですが、ROM 16GB、RAM 2GBというのが少々心もとなく、生体認証(指紋認証)も付いていません。
上位機種にHuawei MediaPad M5というのがあり、こちらは指紋認証付きで、ROM 64GB、RAM 4GBとグレードアップしていますが、CPUは同じなため、Antutuスコア87000点くらい。なのにお値段は3万円台中頃まで急上昇します。
この前の機種、MediaPad M3を2年ほど愛用していたので、良い機種だとは思うんですけどね。Huaweiというだけで、昨今の貿易摩擦関連で先行きが不安です。Googleさんにシステムアップデートを提供してもらえるのかどうか。
ではこちらのLAVIE Tab E TE510はどうか。なにしろ天下のNECさん! と思いますが、中身はLenovoのTAB P10です。
https://www.lenovo.com/jp/ja/tablets/android-tablets/tab-series/Tab-P10/p/ZZITZTATB7X
フルHDのIPS液晶搭載で指紋認証もあり、ROM 64GBにRAM 4GB、重量も440g(レビュー記事によると実測444g)とかなり軽量な点は高評価ですが、Antutuスコアは72000点くらいなので、許容範囲ギリギリといったところでしょうか。
知り合いに「10インチくらいのAndroidタブレット探してるんだけど」と聞かれたら、ぼくならたぶんこのLAVIE Tab E TE510をオススメすると思いますが、レビューを見ると「アップデート後に起動しなくなった」という恐ろしいレビューが複数件書き込まれているので、そのへんをよーく調べてからじゃないと怖いですね。
そして何より恐ろしいのが、最初に挙げたような条件、「10インチフルHDで生体認証付いてるAntutu 6万点以上のタブレット」といったら、いまここに挙げたのくらいしかないこと。
NEC=Lenovoなので、Huawei or Lenovo。そしてHuaweiは例の貿易問題があるので、実質Lenovo一択じゃん、っていう。
そして目を向けられる中華タブレット
AmazonでLAVIE Tab E TE510やLenovo Tab P10を見ていると、「この商品をチェックした人はこんな商品もチェックしています」で誘導されるので見たことがある人もいると思いますが、ALLDOCUBE Xというタブレットがあります。
10.5インチの2K(2560x1600px) AMOLED(有機ELディスプレイ)を搭載し、ROM 64GB、RAM 4GB、指紋認証にも対応していて、SoCはMT8176を積んでいるためAntutu 10万点以上。価格も3万半ば。
AliExpressで個人輸入すれば$276.98(2019年5月現在)で買えちゃう。
ALLDOCUBE X 10.5" 2K 2560*1600 Super AMOLED Screen 6.9mm Ultra Slim Body10インチのAndroidタブレット難民にとってはすごく魅力的に見えそうですが、ALLDOCUBEって酷比魔方ですからね。
中華タブレットをご存知ない方のために軽く説明すると、中華タブレットとはなにもMade in chinaのタブレットのことを指すわけではありません。
日本で企画し、中国で作られた製品なら十分な品質が期待できますし、HuaweiやLenovoといった中国メーカー、中国生産でも、ワールドワイドな企業ならある程度の品質が期待できます。
しかし、Chuwi、Teclast、ONDA、ALLDOCUBE(酷比魔方)というのは世界に向けて売ってはいますが、中国国内の企業であり、その規模はHuaweiやLenovoといったワールドワイド企業と比べるべくもありません。
品質も推して知るべし。
ぼくもTeclastの7"タブレットや、ONDAの9.7" Windowsタブレットを購入したりしていますが、片方はバッテリーの充電中にキーンというコイル鳴きがあまりにひどすぎて手放しましたし、もう片方は無線が2.4GHzしか対応してなかったので、Bluetoothマウスと干渉しまくりで、Windowsタブレットとしては致命的だったので手放しました。
あぁ、あとAinolのNovo7は液晶の中に睫毛っぽいものが入っていた、なんてこともありました。
個人輸入ではなく、Amazonから購入すればそういった初期不良自体は安心です。何かあれば返品すれば良いだけなので。
でも、充電中のコイル鳴きとか無線の干渉といった微妙な問題はたぶん初期不良扱いはしてもらえないんじゃないかなぁ。
そういうわけで、ハズレても泣かない精神力の人にしか中華タブレットはおすすめできません。
もう一度Windowsタブレットを見直してみては?
Windowsタブレットは使い物にならない。Windowsはマウスとキーボードで操作することを前提に作られているからタッチの操作性がクソ。
そんなふうに言っている人はWindows 8.1の時代にWindowsタブレットを試した人か、Androidタブレットと並べて、まったく同じことが出来ないとクソ、という悪いところ探しが得意な人なんじゃないかなぁと思います。
そもそも、先述したとおり、AndroidだってOS自体は別に何もしてくれてません。アプリがタッチ操作に最適化したUIになっているかどうかというだけの話じゃないですか。
しかも10インチサイズもあれば3~4個のアプリを並べて使いたいこともあるのにAndroidの画面分割機能はお粗末で、対応しているアプリしか分割することが出来ません。
一方でWindowsは最初からウィンドウで使うことが前提ですし、10になってからはストアアプリもウィンドウで動作するようになりました。
更にはこの画面右側のようにWindows標準で仮想タッチパッドも出せるようになりました。
このおかげでタブレット状態でも、昔ながらのWindowsアプリの操作も簡単になりました。
まぁ別にBluetoothマウスくらい持ち歩いても良いと思うんですけどね。ごろ寝しながらタブレットアームに固定して動画再生するときなんか、無理にタッチ操作するよりマウスのほうがよほど操作しやすいですし。
Androidで使っていたアプリと同等のものをWindowsで探す
ぼくの場合は torne mobile と電子書籍(Kindle、Kobo、perfect viewer)のためにAndroidタブレットを使い続けてきたわけですが、現在は(仮想タッチパッドのおかげもあり)Windowsでも問題なくなりました。
■AndroidアプリとWindowsアプリの比較
Android | Windows |
---|---|
torne mobile | PC TV Plus |
Kindle | Kindle PC |
Kobo | Koboデスクトップ |
Perfect Viewer | felisまたはNyalu |
なろうリーダー | txtMiru2 |
この中で純粋なストアアプリはfelisとNyaluだけですが、このアプリに関して言えばPerfect Viewer以上に使い勝手が良いと感じています。
特に黒潰し・白飛びのコントラスト補正が素晴らしく、8.9インチのWindowsタブレットを使っていた頃は大変お世話になりました。
10インチクラスになってくると文字自体が大きくなるので、そこまでコントラスト調整せずとも普通に読めるんですけどね。
それからブラウジングについては言うに及ばずですが、Android版ChromeよりもWindows版のほうがフル機能使えますし、プログラマー的にはJavaScriptのデバッグも容易なので、圧倒的にWindows版のブラウザのほうが良いです。
ただ、軽さを求める人はEdgeを使うことも多いようですね。
結論:10インチならSurface Goにしようぜ
Amazonでも色んな業者がSurface Goを扱っているため、毎日価格が細かく変動するので、Surface Goはいくら!とはなかなか言いづらいのですが、例えば今朝チェックしたときは4GB/64GBモデルが54,000円で、今(夜)チェックしたら56,746円でした。
CPUはWindows PCとしては少々非力なPentium Gold 4415Yですが、Passmarkスコアで2226くらい出ているので、スコア1300近辺のAtomに比べれば全然マシ。最新世代のCeleron N4100と同等レベルじゃないかなと思います。
また、Officeが付いていて5万円少々なら十分安いとは思いますが、Officeなしが良い場合はYahooショッピングで探すとOfficeだけ抜いて安く売っているモデルもあるみたい。
2019年5月28日現在、チェックした限りではSurface GoのOffice抜きモデルの最安値が41,000円ですかね。
あとタイプカバーは別売りなので、別途購入したとしたら+9,000円くらい。こちらもAmazonだと毎時間ごとに価格が変動している感じです。
価格コムあたりでタイプカバーの型番「KCM-00019」を検索すれば8,500円くらいで売っているところもあるので探すと良いかも。
タブレット本体とタイプカバーを合わせて5万円ちょうどくらいで買えちゃう。 OSはWindows 10 Home (Sモード) ですが、Sモードは数クリックで解除できるのでフルスペックのWindows 10 Homeが使えると考えてOKです。ストレージとメモリが最安モデルだと4GB/64GBというのがWindowsとしては少々心もとなくはありますが、YouTubeの紹介動画で「Surface Go 8GB/128GBモデルは素晴らしい。ほら、こんなにサクサク~」っと数十分に渡って解説した後、最後に「うっそでーすこれは4GB版でした~。」なんてジョーク動画が作られるくらいには快適らしい。
そしてなんと言っても522gという重量がすごい。Windows PCはバッテリー容量が大きくなりがちなのでどうしてもAndroidタブレットに比べると重くなるのですが、522gはかなり頑張ったほうかと。
タイプカバーも243gなので、キーボードと合わせてもわずか765gというのはすごすぎる。軽量ノートの代名詞Let's Noteも真っ青だよ。
尚、顔認証にも対応しているので、かばんから取り出して目の前に置いたときにはもうロックが解除されているという取り回しのしやすさも素晴らしい。HuaweiのMatebook Eとか、薄いタブレットのサイド部分に指紋センサーが付いているので、読み取り面積が狭くて、何度も失敗してイライラするんですよねー。
顔認証ってカメラで撮影するから遅いんじゃないの、とか思われがちですが、実際は近赤外線センサーで顔の凹凸などを把握して認証するため、普通のカメラ撮影とは仕組みが全然違うようです。ぼくも最近買ったUMIDIGI F1 Playで顔認証を初体験しましたが、スマホに顔を向けた瞬間にロック解除されるのって想像以上に快適ですよ。
格安なWindowsタブレットが欲しい場合
10インチのWindows 2in1タブレットの最適解はSurface Goで間違いないと思いますが、そこまでの性能はいらない、とにかく安く!ということであれば、あんまり気は進みませんがドスパラのタブレットもアリっちゃアリ。
なにしろ25,800円+税。下手な中華タブレットよりも安いです。
キャンペーン価格なので通常は34,800円+税ですが、この安売りキャンペーン、数ヶ月に1度は実施している気がします。
ROM 64GB、RAM 4GBということでストレージとメモリは良さげですが、CPUがAtom x5-Z8350なので、Passmarkスコアが1267くらい。Surface Goのスコア2226と比べるとけっこう劣るので、ブラウジング時のレンダリング速度でも体感できるレベルかも知れません。
あと生体認証がないのも微妙なところですが、Diginnosの場合、通常サイズのUSBポートが付いているので、指紋認証ドングルを付けるのもアリ。
Windows Helloに対応した指紋認証キーって安いのだと2,000円くらいからあるので、デスクトップに付けたいなぁと前々からブックマークはしているのですが、(モバイル機器とは異なり)なくて困るものでもないのでついつい後回しになっています。
(Windows Hello対応の顔認証カメラはちょっと高いので)