風呂の換気扇からぽたぽた落ちてくる水滴は意外と解決が難しい問題だった
通気性の良い住宅や、風呂場に窓のある住宅の方にはピンとこない話題かと思いますが、今回は風呂場の換気扇からポタポタ滴り落ちてくる冷たい水滴のお話。
シャワーしか使わない場合は気が付かない可能性もある
今まで鉄筋コンクリート造のマンションに住んだ経験がないわけではなく、むしろその気密性の高さから、戸建住宅を持っているのにあえてRC造マンションへ引っ越したい!という願望を持っていたほどです。
しかし、マンション暮らしをしていたのは若い頃で、仕事も忙しかったため、浴室ではシャワー中心で湯船にゆったり浸かるというのは稀でした。
そのためか、この歳(アラフォー)になるまで浴室の天井から冷たい水が背中に落ちてきてヒヤッ!とした経験がなく、うわ!まさか上の階からの水漏れか?!と恥ずかしい勘違いをしてしまいました…。だって、24時間近く換気扇まわしっぱなしにしても水滴が止まらないのだもの…。
天井の換気扇から水滴が落ちる原因は結露
先日、「賃貸のドアホンがショボいのでワイヤレスを後付けするのはどうだろうって話」で書いたとおり、今回の賃貸住宅はインターホンに問題があって、マンション全体の設備を担当している業者が来ることになっていました。
ちょうど良いので、浴室も見てもらったのですが、「あぁ~これは結露ですね。ダクトの中も問題ないし、構造上どうしようもないですよ。窓もないし、しっかり換気してもらうしかないです。」とあっけなくサジを投げられてしまいました…。
まぁ問題のインターホンのほうは直してもらったので良いっちゃ良いのですが…。
換気扇の結露を防ぐ方法
仕方ないので「風呂場 換気扇 水滴」あたりで検索してみると出るわ出るわトラブル事例と対応策。けっこう一般的な話題だったのね…。
換気扇の結露を防ぐ方法としては紹介されているのは主にこのような方法でした。
- 浴室の天井裏に断熱材を追加する
- 温かい空気が冷たい換気扇のフィンにあたって結露となるため、あらかじめ浴室暖房などで風呂場全体を温めておく
- 換気扇内のホコリや汚れを取り除く(ホコリが水分を吸って汚れた水滴が落ちてくることがある)
- 入浴中は換気扇を止めておく
……………いやいや、断熱材追加とか、浴室暖房とか賃貸住宅じゃ無理っしょ!
ひとまず換気扇のカバーを取り外し、中の手の届く範囲だけ軽くお掃除してみましたが、思ったほど汚れてはおりませんでした。
結局、今できる対応策は最後の「入浴中は換気扇を止めておく」だけです。
前に住んでいた住宅では1Fに風呂場があって日当たりも悪かったため、風呂は24時間換気扇をまわしっぱなしにするもの、という意識がありました。なにせ換気扇の電気代なんて安いですし、24時間つけっぱでも1ヶ月で300円くらい。それでカビの発生が抑えられるのなら安いもの、という考え方。
ところが、気密性が高く、湯船の真上に換気扇が付いているユニットタイプのお風呂の場合、湯船から発生した温かい空気が換気扇に吸い込まれて冷たい鉄のフィンにあたってすぐに結露してしまいます。
入浴中の換気扇ONは頭の上で除湿機を動かしているようなものなんですね。
ですので、入浴中は(湯船にお風呂を張っている最中も)換気扇をオフにしてみたところ、たしかに結露の発生がゆるやかになりました。
前回の入浴時はポタポタポタポタとひっきりなしに冷たい水滴が落ちてきて上階の水漏れを疑ったほどでしたが、換気扇オフにしたときは目に見えて減りました。
でもゼロではない。
いっそ換気扇カバーを傾けるのも手
どうせ結露するのは防げないのだから、水滴を体に当たらないようにすれば良いよね、という発想。
この記事の最初に掲載した写真ですが、換気扇に向かって左にガーゼのようなモノが仕込んであるのがおわかり頂けるでしょうか。
こうすることで、カバーがわずかに傾くため、水滴が写真右側(湯船から体が出ている側)にはいかず、ガーゼの方向へ流れるようになります。
これのおかげで、入浴中、一度も背中がヒヤッ!とする思いをせずに済みました。
ただ、今回はお試しでガーゼを突っ込んだわけですが、これを本格運用するとガーゼが水を染み込んだまま放置されて、そのうちカビが生えてしまうのでおすすめできません。
水を吸わない素材、プラ板とかゴム板とか、なんでも良いのですが、そういった素材でカバーを傾けたほうが良いでしょう。
ちなみに美装屋の知り合いに聞いたところ、換気扇ダクトの清掃で一番驚いたのは鳥の巣ができていたケースだそうです。なんだよ換気扇の中に鳥の巣ってwwwどういう状況だよwww
まぁそんなおもしろおかしい話は置いておいて、実用的な話でいうと、美装屋の彼もこういう換気扇の水滴問題には立ち会う場面が多いらしく、換気扇カバーを傾ける方法もワリと一般的だそうです。
なおかつ、猛者になると、そこから防水両面テープでナイロンヒモなどを壁まで伸ばして水滴の経路を作り、一切湯船に水滴が落ちてこないようにしているケースもあるとか。すごい発想だな…。
実際にやってみた (2019/06/21追記)
…これはマジメにアリかもしれない。
まとめ
- 窓のない浴室では天井に結露は発生するもの。
- なるべく冷たい思いをしないためには湯船にお湯を張る間や入浴中には換気扇をまわさない。
- それでも気になる場合はカバーをわずかに傾けて水滴の落ちる位置をコントロールする。
- なんだったらダクトテープで水滴の経路を作っても良い。
- 根本的な解決はリフォーム以外にはない。
といったところでしょうか。
いやぁ…換気扇からの水滴、けっこう難しい問題なんですねえ。せめて換気扇の位置が湯船からズレていてくれれば良かったのになぁ。