ゲーミングチェアとオフィスチェアで悩んでる人はオフィスチェアの方が良いよって話
最近、「ゲーミングほにゃらら」という商品多いですよね。
ゲーミングPCやゲーミングマウス、ゲーミングキーボードくらいまでならわかりますが、ゲーミングデスクにゲーミングチェアにあげくのはてにゲーミング座布団ってなんだよwwwっていうw
こんな言葉が流行るずっと前、(購入履歴を見ると)2012年頃のことですが、 ぼくはBauhutteのBU-116 Milanoというバケットシートのような形をした、今でいうゲーミングチェアの前身らしきものを購入したことがあります。
Bauhutte BU-116 Milano
当時のBauhutteはゲーミング家具のお店なんてことはなく、安くてデザインが良くて座り心地が微妙な椅子を売るお店でした。
ぼくは起業して事務所を構えていたこともあり、椅子が何脚も必要でして、安くて見栄えが良い椅子はありがたく、Bauhutteからは何脚も購入していたんですね。いやほら、会議用の椅子とかむしろ座り心地が悪いほうがミーティングが短くなって良いじゃないですか(ゲス顔)
とはいえ、このバケットシートタイプという奇抜なデザインの椅子については面白半分でして、自分のプライベート用に購入しました。結果からすると大失敗でしたが、1万円くらいの椅子でしたし、諦めもつきました。
気になった点としては主に次の2点。
- ロッキング機能が座面と背もたれ固定なため背が伸ばせないこと
- ロッキングするたびにキィキィと不快な音が鳴ること
座面も硬いですが、安物チェアでふかふかの椅子なんて見たことがないのでそこは想定内。でもやっぱり単純ロッキング(座面と背もたれが一緒に持ち上がるタイプ)は長時間使用には辛く、数ヶ月も使わずに処分した記憶があります。
Bauhutte RS-950RR-RD
購入履歴によると2017年6月頃、ゲーミングチェアとしては2脚目となるRS-950RRも買っています。
これは今でも売っている現行品ですね。リモートワークによる特需のせいか、なぜか37,689円(2020年12月現在)となっていますが、ぼくが購入した当時は27,000円くらいだったので、あまり高値で買わないようご注意ください。
前回のBU-116はデザインこそ奇抜ではあるものの、さほど窮屈な思いをしたことはなく、単純ロッキングとキィキィ鳴ることさえ何とかしてくれれば、座面の低さ(42cmまで下がりました)などは気に入っていました。
よって、当時でもBauhutteの中では最上級のゲーミングチェアということで、ロッキング+リクライニングだし、キィキィ鳴るようなこともないだろう、と思って購入。
しかし、これは腰に優しくない椅子でした。
一見、ランバーサポートのクッションが良い感じで腰を支えてくれそうに見えるのですが、クッションの奥行きがありすぎて腰一点で背を支えるような姿勢になってしまい、1時間も座ると腰が痛くなってくるのです。
これは恐らく、ぼくが身長160cmしかないことも原因のひとつです。背が低くて短足なので、お尻を深く腰掛けても膝の裏が座面にあたってしまい、背もたれまで届かない。その結果として、ランバーサポートだけで背を支えることになり、腰を悪くしました。
そこで、こんな↓腰当てクッションを購入することで解決。
RS-950RRに付属のクッションに比べると背との接地面積が増えるので格段に楽になりました。
ただ、それまで使っていた色々なオフィスチェアに比べて楽かと言われると、そうでもありません。
だって普通の(ハイバック以上の)オフィスチェアなら腰~肩甲骨に至るまで背を広範囲に支えてくれるのが当たり前なんだもの。
更に悪いことに、RS-950RRはバケットシート感がより強くなり、体を包みこむような形状になっているため、身動きがしづらいのです。
レーシングカーのようにGがかかるわけでもないのに、体を固定する必要がありますか?
むしろ長時間椅子に座って作業をするのなら、なるべく様々な姿勢をサポートしてくれる形状が望ましいです。
これは10万円以上の高級チェアでもあることなのですが、正しい姿勢を強要する椅子は良い椅子とは言えません。
足を揃えて、膝も腕も90度に、背もたれはぴったりとくっつけて、とそういった正しい姿勢ができるのは当たり前で大前提であり、その上で足を組んだり、あぐらをかいたり、肘掛けに片肘をついたとしても、体をなるべく支えてくれる、これが長時間使用に耐える椅子です。
ですから、体をがっちり固定しようとするRS-950RRはまったくもっておすすめできません。
但し、使用目的によっては…うーん、そうですね、例えば本当にレーシングゲームをプレイするためだけの椅子としてほしい、とか、キーボードはまったく使わず、コントローラーしか持たない(≒ほぼ後継姿勢しかしない)というのであれば、これはなかなか快適な椅子となります。
そういった意味で、レビューの評価が高かったり低かったり、意見が割れるのだと思います。
現在使っているのはエルゴヒューマンのGenidia
購入履歴によると2014年12月頃からなので、もう6年になりますか。
Bauhutte RS-950RRよりも前に買っていたんですね。
ぼくは昔から在宅ワークなので、1日10時間以上座っていることも珍しくなく、年に1回は椅子を買い替えてきました。
しかし、それはちょっともったいないかなぁ、たまには良い椅子を買って長く持たせたいなぁ、などと思い、めずらしく店舗に行って試座をした上で購入した記憶があります。なにしろお値段10万円くらいする椅子なので慎重に選びました。
お店にはオカムラのBaronやハーマンミラーのアーロンチェアなども置いてありましたし、最大で20万円くらいまでは出すつもりだったのですが、実際に座ってみると体にぜんぜん合わない。なにしろチビだから。
バロンで一番下まで座面を下げてギリギリ。エルゴヒューマンのGenidiaなら少し余裕がある感じでした。
スペック上はBaronが座面高42.2cm、Genidiaが44cmまで下げられるということで、バロンのほうが短足向けのハズですが、実際に座るとGenidiaのほうが座面が柔らかく、足付きが良かったのです。
こうなるともう、これが良い、というより、これしかない、という気持ちになるんですよね。30脚以上展示してあったと思いますが、どれも体に合わず、ようやく合うかなと思うのがBaronとGenidia。そして足付きがちょっぴり良くてBaronより少し安いということで、Genidiaに決めました。
そうして購入した後、2年くらいは満足して使っていたのですが、徐々に座面メッシュが伸びてきてお尻が痛くなってきました。
そして3年目には肘掛けのゴムも割れてみすぼらしい姿に。
(体重は60kgくらいなので少々おなかの肉は気になりますが超デブってほどではありませんw)
10万するわりには耐久性ないっすね…っとエルゴヒューマンのサポートにちょっぴり(?)愚痴ったらなんと座面交換してくれましたw
肘掛けについてはついつい体重をかけてしまうぼくの使い方も悪いだろうから、有償でパーツを購入して交換しました。たしか肘掛けのカバーパーツ2つで5,000円くらい。
10万円の椅子のパーツにしては安いと思って即購入しちゃいましたが、よくよく考えてみると、たかが肘掛けカバーで5,000円はそこそこお高いですよね。
そんなこんながあったので、この頃(2017年頃)にBauhutteのRS-950RRを買ってみたのでした。結果としては失敗でしたけど、座面はウレタンのほうが良いな、というのは理解しました。
そしてそこから更に3年経った今現在(2020年12月)もGenidiaに座っているのですが、またまた座面のメッシュが伸び切ってお尻が痛いです。
このGenidiaだけかも知れませんけど、1日10時間以上使う人にとっては座面の寿命が3年くらいしかない感じです。
こうなってくると、もう高級チェアを買って長く使う、という発想自体間違っているような気がしてきます。
よし、次からはまた1~2年持てばいいやくらいの気持ちで安い椅子を買うぞ!
何を血迷ったかまたゲーミングチェアをポチってしまった
過去にゲーミングチェアを2脚買って十分後悔しているハズなのに、です。
い、一応、理由はあるんです。
- 低身長/短足なので座面42cmくらいまで下がる椅子がほしい。
- リクライニングもしくはシンクロロッキング必須。
- 座面はモールドウレタン希望。メッシュ座面は不可。
- 合皮(PVC)はすぐボロボロになるので不可。
- 肘掛けの高さ調節は必須(デスクと高さをあわせて使うので)。
こんな条件で探すとゲーミングチェアばかり出てくるんですよ。
そして、あれだけランバーサポートで苦労したのでゲーミングチェアはダメだ、と理解したはずなのに、YouTubeのゲーミングチェアのレビュー動画を見ているとだんだん良い椅子に思えてくる不思議。
更にこのランバーサポートで腰が痛いという人は使い方が悪い!みたいな動画も出ていて、あれ、そうなのかな…と。(単純)
おのれ…ゆーちゅーばーめ…。
最悪、このランバーサポートがダメでもクッションだけ体に合うやつにすれば良いか、とついついポチってしまったのです。
結果から言うとまたもや失敗だったのですが、このゲーミングチェアについては組み立て時の写真などもしっかり撮影済なので、別の記事で詳細を書きたいと思います。
(なので、結局今はGenidiaに座ってこの記事書いてます。お尻痛い…。)
まとめ
まずはどんな椅子を使ってきたかを書かないと、そのレビュー自体に信憑性もクソもないと思っているので、ゲーミングチェアの遍歴から書き始めたら無駄に長くなってしまいました。
ほかにもサンワサプライでシンクロロッキングと4Dアームレスト付いてるのに1万円台というコスパ最強の椅子について等、まだまだ書きたいことはたくさんあるのですが、絶対長くなるのでそれもまた別記事で。
ひとまず今回はゲーミングチェアに関してまとめます。
- ゲーミングチェアのデメリットとしてよく挙がるのは奇抜なデザインや大きさだけどそこはどうでも良い(見ればわかるから買う人は納得した上で買うでしょ?)
- 最も問題なのはランバーサポートが突き出している点。体の大きな人ならお尻~腰~肩甲骨を綺麗なS時にした状態で、腰の部分にだけランバーサポートを入れることもできるだろうけれど、低身長の人にとっては座面の奥行きがありすぎて肩甲骨を背もたれにあてることすら出来ないこともある。
- どのゲーミングチェアもリクライニング機能が車のシート(あるいは座椅子)と同じで、レバーを引いて倒す形式なのがよくない。オフィスチェアの場合は背ロッキング/シンクロロッキング/スマートロッキング等、各社名称が微妙に違うものの、ロック解除するとバネの強さで背もたれが倒れる仕組みが付いている。これがあると長時間使用時でも頻繁に腰のストレッチができるため体がかなり楽になる。逆にいえばゲーミングチェアでは背もたれに遊びがないので気軽にストレッチもできない。
- 最後に、これはBauhutteのモデルだけかも知れないけれど、バケットシート形状がキツく、サイドのでっぱりが深いので左右の動きすら阻害される。姿勢が強制されるのは良い椅子とは言えない。
箇条書きのわりにまた長くなってしまった…。
ともかく、
- ゲーミングチェアはランバーサポートとリクライニングが微妙
- シンクロロッキング機能が付いたオフィスチェアのほうが長時間労働向け
という当たり前の話を書きたかったのです。
ぼくがゲーマーだからかもしれないけれど、そこかしこでゲーミングチェアにしたら体が楽になった!長時間座っていても辛くない!といった感想を見かけることが多く、うーん、それはちょっと違うのではないか。良いオフィスチェアに座ったことがないのではないか、と疑問に思ったからです。
もちろん、前述したとおり、ゲーミングチェアが合う人はいます。キーボードを使わず、コントローラーしか使わず、後継姿勢しか取らないのなら、これほど座りやすい椅子もないかも知れません。なにしろリクライニングを売りにしていますから。
また、自分の体を大きくすることが出来ないので予想でしかありませんが、ぼくよりも身長が大きく、足が長い人なら、ランバーサポートを入れても背もたれにビシー!っと体を預けることができるかも知れません。
あくまで今回の話は身長160cmくらいで足が短い人向けの話ですw ぼくのようにアレコレ回り道をしてしまわないよう、小柄な人(かつ長時間デスクワークをする人)はおとなしくシンクロロッキング付きのオフィスチェア(たぶん2~3万で買える)を選んだほうが良いですよ、という話でした。