投資環境の昔と今と複利パワーをつらつら語る

ぼくが初めて証券会社に口座を開いたのは21歳の頃で、かれこれ20年以上前になります。

年齢だけ見ると若いかも知れませんが、17からIT業界で働いていたので、本人としては業界5年目となり即戦力の自信がありましたし、IT系の派遣会社も雨後の筍のように乱立されている真っ最中でしたので、派遣先や派遣元を切り替えるたびに時給も上がってイケイケドンドンの心境でした。

はじめてもらったお給料が時給1000円だったのに21歳になる頃には時給2400円、23歳になる頃には時給2800円超えてましたから、学歴なし、コネなし、カネなしの自分としてはよくやったなと自画自賛でした。都内だったので家賃で6~7万円くらいは使っていましたが、仕事が忙しすぎて遊興費など使う時間もなく、毎月20~30万くらい貯金できていました。

しかし、当時はまだ学歴重視の会社も多く、中卒の自分が大企業の正社員になれる未来は見えませんでした。中小では退職金も望めないだろうし、年金ももらえるか怪しい。いずれは独立起業するだろうし、今のうちに投資の勉強でもしておくか、とそんなふうに考えたわけです。

20年前はネット証券が少なかった

はじめて開いた証券口座は大和証券でした。派遣先に通う途中にあったので、よく見かけていて、21歳のワカゾーなんて門前払いされちゃうかなぁと少し恐怖があったものの、まぁ恥かいたっていいや、と窓口に向かったのをよく覚えています。

しかし思いのほか、それこそ銀行口座よりもずっと簡単な手続きで証券会社の口座開設が出来て拍子抜けしました。担当営業というのが付くのには驚きましたし、その後直接電話がかかってきて、その電話で株式取引の発注もできるというのに更に驚きましたが…。

何だかいろいろな商品を紹介された気がしますが、投資を他人様に任せるというのがどうにもムズ痒くて決められませんでした。いやだってそれじゃ何も投資の勉強にならないじゃないの、と。だから、初っ端から個別株に投資していました。

ゲームが好きだったので、スクエニ(当時は合併前なのでスクウェア単体)とか任天堂の株式ですね。最小取引単位でも数百万必要だったので、さすがに現物取引は無理でしたが、たしかミニ株と言ったかな? 現物の10分の1くらいの価格で取引できる商品を売買していました。

当たり前ですけど、自分の得意分野のほうがわかりやすいじゃないですか。例えばゲーム会社なら人気ゲーム発売前までには株価あがるかな、とかそんな程度のもんです。そしてそんな程度で株価って本当に上がります。だから、普通に儲かりました。こりゃコケるだろ、と思うゲームが発売されるときには手を出しませんでしたし。

そんなこんなで最低限、売買の方法や手数料、税金の取られ方などはわかったので、もう少し手軽に売買できないものかと考え、ネット証券に口座を開設しました。今はもうオリックス証券に吸収合併されてしまったジェット証券です。当時は出来たてほやほやの証券会社だったので、これはちょうど良いや、と思ったのです。

今のぼくだったら色々警戒しちゃいそうですけど、当時は若かったですし、1ヶ月や2ヶ月分の給料が吹き飛んだって、それで勉強になるなら別に構わないでしょ、くらいに考えていました。

20年前はスクリーニングするのも面倒だった

気分で売買して儲けを出す、ビギナーズラックの期間は終了しました。

それに、いつまでもゲーム関連の銘柄だけしか売買しないというのも困ります。ミニ株や現物取引がメインなのと、売りから入れる信用取引というのが怖かったので、ゲーム関連の銘柄を売ってしまうと次に買う銘柄が思いつかなかったからです。

本来なら自分が働いているIT関連に投資したいと思うものかも知れませんが、国内のIT関連株を買う気にはなれませんでした。だって、国内のIT企業って新しい技術分野の開発よりも土建屋みたいにいかにして国から大きな仕事をもらうか、それをどれだけ安く下請けに回すかばかり考えているんだもの。そんな将来性のないところに投資したくありません。

かといって外国株の売買方法もわかりませんでした。 (が、今となってはネットで簡単に売買出来ますし、当時無理にでも外国株投資を覚えておくべきだったと思ってもいます)

そこで単純に、業績が良いのに株価が低い銘柄を買えば良いと考えました。要するにPERですね。企業全体の収益を発行済の株数で割ることで、1株あたりの利益が出ます。その価格が株価と比べて何倍くらいなのかってやつ。

業種によってまちまちですし、20年前のPERがどうだったかはさすがに忘れましたが、2018年12月時点の日経平均のPERは12倍くらいです。なのでまぁ、10倍未満なら割安なんじゃないか、とそんな感じ。記憶があやふやですが、たしか当時も10倍未満で探していた気がします。

そのくらいなら検索条件を設定してポチっとすればすぐに出てくるようなデータじゃないのかと思っていましたが、残念ながら当時は過去の株価データを取得する手段がほとんどありませんでした。そのため、四季報CD-ROMや、スクリーニング用の有料ソフトを購入したりしていました。

今はインターネットで検索すれば株価データを配布しているサイトはけっこうありますし、各証券会社のWebページでスクリーニング機能すら提供されてたりします。

ひとつの指標に頼り切るのは危険

はじめてPERのことを知ったときには目の前が明るくなった気分でした。

株価ってよくわからないじゃないですか。最初は誰が決めてるの、なんで変動しているの、と。

結局のところ、今の株価は安いの?高いの?と。

PERがそれに対する答えに見えたんですね。

だから、はじめは本当に何も考えずにPERだけ見て購入し、何ヶ月経っても株価が上がらない…むしろ下がっている…なんでだ…割安だろこの株…と思い悩みました。

でも実際はPERで使う純利益って、固定資産売却益とか、有価証券売却益とか、いわゆる特別利益と呼ばれるものですが、誤解を恐れずに言っちゃうなら、個人の財布の臨時収入みたいなものもあるわけでして。

企業の実際の体力とは別に、今期だけPERが良く見えている、なんてケースがザラにあるわけです。株初心者だったぼくはそこまで考えていませんでした。

その後は、投資先の企業の業務内容が理解できること、PERだけではなく営業利益率が十分あって成長が見込めること、という条件を決めることにより、損失を出すことがなくなりました。

その代り、そんな好条件にヒットする企業って驚くほど少ないこともわかりました(;´Д`)

いやぁ当たり前の話ですが、将来有望なところはみんな探しているし、既に買われた後なんですよね。

インデックスファンドが主流になるのもわかる

先述のように企業の業績をひとつひとつ調べて投資先を決定するのはなかなか骨が折れるし、間違いもあります。

一方で世界経済全体を見ても年率2~3%程度は成長しているし、NYダウやS&P500に至っては過去100年で年率7%とかいうデータが出てくると、それならもう市場全体に投資しとけばいいじゃん、となるのもよくわかります。だって年率7%もあれば複利含めると10年後には+96.7%、つまり資金が2倍近く増えているということです。

もっと身近で現実的な言い方をするなら、25歳から65歳までの40年間、毎月5万円ずつ貯金したとしたら、5万円×480ヶ月で2400万円です。ここまでは良いですよね。これに年利7%の複利計算をすると1億3000万円になるんです。

一瞬、え?ってなる方もいるんじゃないかと思いますけど、これはマジです。Excelで簡単に計算できますから、複利計算とか無縁だった方は一度ご自身で計算してみると面白いかも知れません。それだけ利息が利息を生む複利効果ってすごいんです。

複利の力 複利の力

実際は年単位でマイナスなこともあるため、それなりのストレスを抱えるとは思いますけど、老後のための資産運用として長期で考えているなら、若いうちからインデックスファンドで毎月積立がド安定で良いんじゃないかなってぼくも思います。

ただ、毎月決まった金額だけではなく、ぽろっと入った資金を追加で回したいときに、どんなタイミングで買い付けるのが良いのか、悩むことも出てくると思います。

そんなときの指標として、テクニカル分析をするのも面白いのですが、想像以上に記事が長くなってしまったので、このあたりの話はまた次回。

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