突然尻から血が出て診察受けたら腸内憩室出血で即入院になった話(5日目)

前回記事の続きです。

前回までのあらすじ

深夜に突然お腹が痛くなり、下痢と共に便器が真っ赤になるほどの血便がおよそ6時間に渡って計6回も出て困惑するぼく。

翌朝近所の診療所で診察を受けたものの、すぐに大きな病院へ行くことを勧められ、そのまま入院することとなってしまう。

あれよあれよという間に内視鏡手術まで完了したが、発熱があることからコロナ疑いとなり個室へ隔離される。

PCR検査も受け、翌日には陰性と判明したが、大部屋に空きがないため2日間は個室のまま入院生活を続けることに。

入院2日目、大部屋への移動後にはじめて主治医から手術内容と一歩間違えば大事になっていた可能性を知らされる。自分の腸内が血だらけになっている写真に戦慄しつつも、仕事を残してきてしまったため、なんとか一時帰宅できないかと相談。2日後の採血の結果次第で許可するとの約束を取り付ける。

入院3日目、院内の移動許可が出来たことからはじめて売店を利用したり、個室と大部屋の違いに驚きつつも、なんとか環境に順応しようと努力する。

しかし、隣人のイビキはまだしも4日間の絶食真っ最中のぼくにとって、病室に漂う食べ物の匂いがなかなか精神的にキツいなぁと感じながら5日目(入院4日目)の朝を迎えるのであった。

入院4日目:朝起きると腰が痛い

以前、「高反発マットレスでも朝起きたときに腰が痛いという長話」という記事で自分でもゲンナリするくらいの長文記事を書きました。

当時はウッドスプリングと高反発マットレスへ変えた途端に朝起きると腰が痛い症状に悩まされることになったため、寝具が悪いのだろうと考えていました。

実際、色々な硬さのマットレスを組み合わせて最終的にかなーり硬めのマットレスでなら朝起きたときの腰痛がなくなったため、これが自分に合うのだろう、との結論にも至っています。

ところが最近になって同じマットレスでまた朝腰痛が再発していたのです。どうも体調によって体に合うマットレスが違うらしい。最近はむしろ柔らかめ、なんなら低反発マットレスのほうが腰が楽なくらいです。もしかしたら骨盤が歪みまくっている可能性もあります。

前置きが長くなりましたが、何が言いたいかというと病院のベッドの硬さがまったく体に合わないということです。

個室に入っていたときから、ちょっと腰が痛いなぁ、とは感じていました。個室のベッドは上体を持ち上げることのできる電動ベッドですからコイルスプリング式のマットレスは使えません。ゆえにウレタンマットレスとなるわけですが、かなり柔らかめです。

前述のとおり最近は硬いマットレスよりも低反発のほうが体に合うため、柔らかいマットレスなら問題なかろうと思ったのですが、朝起きると腰に鈍い痛み…。

それでもまぁ個室の頃は我慢できるレベルでした。しかし大部屋に移ってからはマットレスが更に薄くなったのか、やや底付き感を感じるくらいで、仰向けになって2時間くらい経つと腰に痛みを感じ始める始末。

サラウンドイビキ状態でなかなか寝付けず、静かになってようやく眠れそう、というところで今度は腰の痛み。大部屋に移ってからまだ2日ですが、はやくも寝不足状態です。少しでも体を休めて血を増やさないと採血結果が悪くなるかも知れない、そんなふうに焦れば焦るほど余計眠れない。

そんな中、とうとう採血する日がやってきました。

検温と採血

毎朝恒例となっている看護師さんの検温タイムがやってきます。

看「おはようございまーす。検温でーす」
………………
僕「………………あ、36.8度。少し熱が上がっちゃいました」
看「あー、このくらいなら大丈夫大丈夫~」
看「便のほうは何回くらい出ました~?」
僕「昨日は小が5回、大が1回でした。」
看「色や形はどうでした~?」
僕「色は茶色で下痢気味でした。」
看「なるほどなるほど。今日は採血があるのでこのまま血を抜かせてもらいますね~。」

前回までは端折っていましたが、起床の時間から少し経つと看護師さんが巡回して患者全員に体温計を渡してくれます。

そして体温計が鳴る頃に戻ってきて便の回数を聞かれるという流れ。
※便の回数は朝6時~翌朝6時までの範囲での回数を数えるルール

最初は当たり前のように聞かれてびっくりしたし、そもそも回数も数えてなかったのでしどろもどろでしたが、入院4日目ともなると慣れたもの。

ただ、この回数が自分にとって多いのか少ないのかもわかりません。退院した後もしばらくは便の回数や色や形について、自分で記録をつけようと思いました。なんとなーく、しょっちゅう腹を壊していて、まともなバナナ便を出す回数が少ない気がしていましたが、正確に何日に1回便が出ているのか、下痢なら下痢でどのくらいの頻度でおなかを壊しているのか、振り返ってみると自分のことなのに何もわかっていないことに気がついたからです。

ちなみに4日間絶食しているのに便が出るの?と思う方もいることでしょう。ぼくもそう思いました。

ところが出るんです。最初の2日間は便が出なかったので、仏頂面先生とこんなやりとりをしたことがあります。

僕「おなか空っぽなので便出ないですねー、はは」
医「いや、絶食中でも出るから(真顔)」

仏頂面先生は回診でも必要最低限のことを話したらすぐに去っていくので、なぜそうなのか、というのは全くわかりませんw

たぶん、点滴を打っているから………なのかなぁ? このやりとりがあったから、というわけではないでしょうが、3日目からは本当に便が出て驚きました。

もちろん最初の1回目はかな~~~り緊張しました。また真っ赤な便が出たらどうしよう!もう一度手術だなんて絶対嫌だ!と思っていたので、無事に普通の色の便が出て一安心です。

ここ最近、うんちの話ばかりで申し訳ないw

久しぶりの食事に涙がほろり

採血をしてもすぐに結果が出るわけではないので、まずは朝から昼までは手持ち無沙汰のままベッド上で待ちます。

丸々4日間は点滴のみで絶食状態で、今日は5日目の朝。

まわりからは朝食の美味しそうな匂いが漂ってきますが、流動食が出せるのは昼からとのことで、まだ我慢…我慢…。

ひたすら我慢して、とうとう昼の時間になったとき、はじめてぼくのベッドに食事が運ばれてきました。

■病院の流動食(お昼ごはん)
病院の流動食

一部だけ写したわけじゃないですよ。これで全部です。

手前にある白い物体は豆腐なのかと思いましたが、豆腐よりももっと密度が高くドロっとした物体で、黄色い液体はあんかけのようにとろみのあるタレでした。しかも、温かみはまったくなく冷えた状態。

味は一言でいうと激マズ。中華のあんかけスープを3倍に薄めて、豆腐と野菜をミキサーにかけて冷蔵庫で冷やしたらこんな感じになるんじゃないかなっていう味。生臭さもあるから魚肉あたりも練り込まれているかもしれません。

………が、これを口にしたとたん目に熱いものが込み上げてきました。

ありえん。本当にこんなことで感動するなんてありえないし、大げさだと自分でも思うのですが、丸4日間の絶食後に、冷え冷えでクソマズイ食べ物だったとしても、食事をする、という行為にこんなにも感動するとは本当に思いもよりませんでした。

ちなみに奥にあるのはオレンジ味のゼリーで、こちらは普通に激ウマでした。果汁の一滴も残すまい、と最後までしっかり頂きました。

ぼくは普段から自炊するタイプですが、それは、

  • 外食より安上がりなこと
  • 慣れれば弁当買いに行くより早いこと
  • 野菜をたくさん摂れること

という合理的に考えた手段に過ぎず、料理を楽しいと思ったこともなければ食事自体もどこか機械的というか、おなか空いたから食べるではなく、食事の時間になったから食べる、いや流し込む、というものでした。

でもこの流動食を食べた瞬間、退院後はもっと一食一食を大切にしよう、と思えたのでした。

採血結果と外出許可

お昼ごはんを食べ終わると看護師さんがやってきました。

看「先生から外出許可が出ましたよー。良かったですね~。」
僕「!! ありがとうございます!」
看「外出申請書を書いてもらわないとなんですけど、どのくらい外出されます?」
看「2時間くらいで良いんでしたよね。今12:30ですから、14:30くらいにしときます?」
僕「……………あぁ~、一応15:00にしてもらっても良いですか?」
看「はい、そのくらいなら大丈夫ですよ~」

この病院に来るときはタクシーで10分程度だったはずだし、残してきた仕事も1時間はかからないはず。

でも、せっかく自宅に戻れるのなら、ノートパソコンに仕事のデータをコピーしてから持ってきたいし、できれば自宅でシャワーも浴びたい。そうすると2時間だとちょっとギリギリな気がする。

そう思い、2時間半の外出申請をすることにしました。

………………がしかし、ぼくはこの貴重な時間を30分以上無駄にすることになるのでした。

病院前でタクシーは拾えない

今まで病院へ行くとすれば親族の見舞いで、かなり大きな病院ばかりだったため、なんとなく病院の前にはタクシー乗り場が併設されているようなイメージでいました。

ですから、外出着に着替え、ナースステーションへ申請書を出し、病院から一歩外へ出たぼくはタクシーがひとつも待っていないことに愕然とします。

今冷静に考えればタクシーアプリでもインストールして呼べば良かったのですが、Googleマップで検索したところ最寄り駅まで徒歩11分とあったため気が変わります。

ふむ。体力が低下しているとはいえ、11分なら歩けない距離ではない。

それに歩いている最中にタクシーを見かけたら拾えば良い。

そんなことを考えて颯爽と歩き始めてしまいました。

あの仏頂面の先生からも「タクシー使いなよ」と言われていたにも関わらず、です。あぁ、浅はか過ぎる。

というのも、Googleマップは距離から徒歩の時間を算出しています。おそらく1分80mくらいの計算ですね。

ですから、病院から最寄りの駅までは880mくらいの距離なのは間違いありません。

と・こ・ろ・が、Googleマップは坂道による減速は考慮していないのです。

いやぁ~…、そんなの当たり前だよねぇ…。

ぼくはこの病院に来るのもはじめてだし、その最寄駅を使うのすらはじめてでした。それでもGoogleマップがあれば特に迷わないし問題なかろうと思っていたのです。

だが、実際に歩いてみると病院から最寄りの駅まで、ずぅ~~~っと登り坂なの…。え、そんなことある…?

「はぁ…はぁ…きつい…」
「はぁはぁ…しかもタクシーなんて通りゃしねぇ…」

体力は低下しているし、点滴外したばかりで流動食を1回食べただけの状態。コンディションは最悪。しかも雨までふりはじめた。

途中、コンビニに立ち寄って傘を購入して、結局最寄り駅まで20分以上かかってしまいました。額からは冷たい汗が吹き出し、少し吐き気すら感じます。

駅のベンチに座ったとたん貧血のせいか頭がくらくらっとするような状態です。やばいやばい、これ以上無理したらぜったい入院期間が伸びる。

なんとか駅で息を整え、普段歩く速度の半分以下ののろのろ歩きで、家についたのが13:30でした。おとなしくタクシー使っていれば間違いなく13時には着いていただろうに。

無線LANの遅さとリモートデスクトップのありがたさ

自宅に着いたぼくは何はともあれ残してきた仕事を急いで片付けます。この作業は何度も頭の中でシミュレーションしていたので実にスムーズ。わずか30分程度で仕事は完了。取引先へのメールも送信しました。

しかし、プログラマーならわかってもらえると思いますが、完成した後こそバグは見つかるもの。メールを受け取った取引先からバグの連絡や、そうでなくとも修正依頼が届く可能性は非常に高い。でもその依頼が届く頃にはぼくはまた病室。

それならば病室でも仕事ができるように必要なデータをコピーしよう、とノートパソコンへ必要なデータをコピーし始めました。

そしてそのコピーしている時間にシャワーを浴びれば良い。我ながらマーベラスな計画!

…などと自画自賛しながらシャワーを浴び終えたぼくは愕然としました。

ノートパソコンへのデータコピーが半分どころか4分の1も終わってない。あぁ~~~そうだった。最近のノートパソコンは有線LANがなく、無線のみ。大量のデータコピーはさすがに時間がかかりすぎる。

もちろんこのデータの全部が必要なわけではありません。実際使うのはほんの一部。でもどこを使うかはわからない。

例えるなら、数千ページあるホームページの中のどのページに修正が必要となるか、それは顧客次第、といえばわかりやすいでしょうか。数千ページ分のデータをノートPCへコピーしている時間はない。刻一刻と病院へ戻らなきゃいけない時間は近づいています。

そこでふと思いました。

じゃあリモートデスクトップで良くね?

Windowsに標準搭載されているリモートデスクトップの場合、品質は高いものの、外部からの接続にはVPNやポート開放が必要になってしまうので今からその設定をやるのは大変に面倒くさいし失敗したらアウトなのでやりたかないのですが、Chromeのリモートデスクトップという手段があります。
https://remotedesktop.google.com/

これは Chrome Remote Desktop Host というアプリをWindows PCへインストールしておけば、外出先からもChromeブラウザ経由でそのPCへリモートアクセスできるという仕組みです。

これならすぐに準備できるし、病院へ戻る前にテスト接続も試せます。

  • 自宅にある仕事用のデスクトップPCに Chrome Remote Desktop Host をインストール
  • スマホのWifiテザリングをON
  • ノートPCからスマホのアクセスポイントへ接続し、Chromeを起動
  • ノートPCから自宅のデスクトップ環境が操作できることを確認

リモートデスクトップの画質は悪いですし、ファイル転送もひとつひとつしか出来ない不便な面はありますが、今のぼくの仕事に限っていえばそれで十分。

自宅のPCが勝手にスリープ状態にならないように設定を変更し、ノートパソコンを担いで病院へ戻るのでした。

……………もちろん、今回はタクシーで。

ノートパソコンがあるだけでバラ色の入院生活

僕「こんにちは。外出から戻りました。」
看「は~い。体調は大丈夫ですか?」
僕「…………はい、問題ありません。ところで病室でノートパソコン使っても大丈夫ですか?」
看「ええ、問題ありませんよ~。」

時間ぎりぎりの15:00ジャストにナースステーションへ着いたため、ちょっと怒られることも覚悟していましたが、特に何も言われず、病室へ戻ることが出来ました。

入院のパンフレットによるとノートパソコン等を病室で使う場合にはあらかじめ申請する、みたいなことが書かれていたので看護師さんに聞いたわけですが、口頭レベルで良いらしい。

使えなかったらかなり困ることになるのでこれは本当に助かりました。

実際、病室へ戻ってからメールチェックをするとすぐに取引先からのメールが入っており、バグはなかったものの、追加の修正依頼が届いていました。

即座にChromeのリモートデスクトップを起動し、自宅のPCへ接続。必要ファイルをダウンロードして、編集して、取引先のサーバーへアップロード。

最近、スマホの回線を楽天モバイルにしたばかりでしたが、幸いなことにこの病院は楽天モバイルの圏内なようで常に30Mbps以上出ていてとても快適です。

ほとんど自宅で仕事をしているのと変わらない快適さで作業が出来てしまうため、ここからはもうヒマヒマだった入院生活が一変。必要な作業に没頭しているだけで時間が過ぎていくのでした。

6日目へつづく。

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