IT系おじさんのチラシの裏
2018年10月~
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突然尻から血が出て診察受けたら腸内憩室出血で即入院になった話(6~7日目)

前回記事の続きです。

前回までのあらすじ

深夜に突然お腹が痛くなり、下痢と共に便器が真っ赤になるほどの血便がおよそ6時間に渡って計6回も出て困惑。

翌朝近所の診療所で診察を受けたものの、すぐに大きな病院へ行くことを勧められ、そのまま入院することに。

受付で倒れたこともあり、当日のうちに内視鏡手術まで完了したが、発熱があることからコロナ疑いとなり個室へ隔離される。

PCR検査も受け、翌日には陰性と判明したが、大部屋に空きがないため2日間は個室のまま、その後は大部屋へ移動となった。

大部屋への移動後にはじめて主治医から手術内容と一歩間違えば腸を取り出すような大事になっていた可能性を知らされる。自分の腸内が血だらけになっている写真に戦慄しつつも、仕事を残してきてしまったため、なんとか一時帰宅できないかと相談。

入院3日目は出来る限り大人しくしていたこともあり、入院4日目の採血で2時間30分の外出許可を取り付ける。

外出時はタクシーを使えと言われていたにも関わらず、そのへんで拾えるだろうという甘い算段でまたふらふらと倒れそうになるものの、なんとか無事に残してきた仕事を片付け、病院へ戻ることに成功する。

ノートパソコンを持ってきたこともあり、自宅とあまり変わらない快適さを手に入れ、6日目(入院5日目)の朝を迎えるのであった。

入院5日目:寝不足がつづく

大部屋に移った直後にも書いたけれど、やはりイビキの輪唱がかなりのクセモノである。

繰り返しになりますが、学生の頃は集団生活をしていたくらいなので、多少の騒音なら耐性があります。がしかし、四方八方から聴こえてくるイビキサラウンドともなるとちょっと厳しい…。

実は大部屋に移った翌日には売店で(耳栓替わりに)イヤホンを買っていたのだけれど、これがまさかのモノラルイヤホン。片耳しかふさがらな~~~い!

これはいかんということで、昨日の一時帰宅時にノートパソコンと共にBluetoothイヤホンを持ってきていました。

これでゆったりとしたジャズでも聴きながらゆっくり眠りにつくことができる。

……………………………そんなふうに思っていました。消灯するまでは。

消灯したとたんに、自分のまわりがピカッ!ピカッ!と光っていることに気が付きます。

最初は何が起こっているのかわからず、誰かが小型のライトかスマホを付けたり消したりしているのか?迷惑だなぁ~などと他人事のように考えていました。

しかし消灯後1時間近くたってもピカッ!ピカッ!が収まらず、う~~~ん、さすがにひどいな。せめて光らないほうに顔を向けるか、とゴソゴソ動くとピカピカする青い光も一緒についてくるのです。

…え?

この段階でようやく気が付きました。

光ってるのはぼくの耳じゃんね!?

そう、Bluetoothイヤホンに付いている青色LEDが定期的にピカピカと光っているの。

入院前はイヤホンしたまま眠ることもなかったし、病室でも消灯前は部屋の電気が付いていたから気が付きませんでしたが、消灯後になるとこれがえらい目立つ。

迷惑なことしてるのはぼくじゃんよ!!!!というか、Bluetooth接続中はLED光らせようぜ~~~なんて考えた設計者出てこい!!www

あわててBluetoothイヤホンの電源をオフにします。

すると流れてくるイビキサラウンド

あぁ…ほんとにもう…なんでぼくはBluetoothイヤホンなんて持ってきてしまったのか…。いや、そもそも有線のイヤホンなんて持ってないから選択肢はないわけだけれど。

これなら素直に薬局あたりで耳栓を買ってくるべきでした。

退院日のお知らせと入院費用

入院直後はいろいろと慌ただしかったものの、大部屋に移った3日目以降は平穏そのもの。

イビキで寝不足はあるけれど、昼寝し放題だし、ノートパソコンもモバイル回線もあるから、追加の仕事がきても普通にこなせちゃう。実際、Chromeのリモートデスクトップ機能にはかなり助けられました。

ただ、ファイル転送が1つ1つしかできないため、たくさんのファイルを使うケースだと困りそうだなぁ、とも感じました。退院後はノートパソコンのローカルディスクにもある程度必要なデータを保存しようかなぁーなどとぼんやりと考えます。

そんなこんなぼんやりと退院後のことを考えていたとき、ちょうど事務員の人がやってきました。

事「こんにちは。今ちょっと宜しいですか?」
僕「はい、もちろんです。」
事「退院日についてですが、先生に確認したところ予定どおりで良いとのことですので、明日ご退院となります。」
僕「!! おぉ、それは良かったです。お世話になりました。」
事「それで入院費用についてですが、現時点では概算しか出せなくて、確定の金額は明日明細をお渡しすることになります。」
僕「あ、そうなんですね。わかりました。」

ということで、概算の金額だけ書かれた紙を1枚渡されました。

金額はおよそ12万円ほど。

正直なところ、ホッとしました。内視鏡手術とはいえ、手術と名のつくものを実施して、かつ1週間近い入院ですから、この倍くらいは覚悟していたんですね。

以前は民間の医療保険にも加入していましたが、月額わずか3,000円程度とはいえ、年間で36,000円、10年も掛け捨てを続ければ36万円になることを考えると、貯蓄にまわしたほうが良いと考え、10年以上前に医療保険もがん保険も解約してしまいました。

元々何かあったとき用に毎月5万円の積み立てはしていましたが、それとは別口で保険料に払っていた分の3,000円も追加したので、少なくとも36万円(3,000円×120か月)+利益分は医療用と考えて差し支えない範囲です。

これを超えると貯金から一部出さないといけないなぁ、と不安だったのですが、12万円なら全く問題なし。

実際の入院費用と高額医療費制度

概算だけでは不安な方もいるかもなので、翌日にもらった正式な明細も掲載しておきます。

入院費の明細
初・再診料2,930円
医学管理等4,150円
投薬・処方箋1,290円
注射7,140円
手術106,510円
検査12,070円
画像診断27,770円
入院料等164,210円
326,070円
食事療養費3,990円
請求額内訳
患者負担分97,820円
食事負担分2,760円
合計100,580円

実際は30万円以上かかっていますが、3割負担なので10万円ちょっとで済みました。

手術のインパクトが強かったので、入院料より手術費用のほうが安いことに一瞬驚きましたが、入院料は6日分ですしね。

尚、ご存じの方も多いかと思いますが、高額医療費制度というものがあり、自己負担額の上限を超えた分は国から差額が払い戻されます。

例えば年収770万円超の場合、自己負担額の上限が167,400円なので、今回のケースでは払い戻しはありませんが、年収約370万~約770万円の範囲なら80,100円。年収370万円以下なら57,600円を上限として、超えた分の医療費が払い戻されます。

幸い(?)なことにぼくは家賃収入で細々と暮らしているので、57,600円までしか負担しなくて良いらしく、退院後、2か月後くらいに役所から申請書が送られてきました。

所得は役所が勝手に調べてくれるらしく、申請書にはすでに必要事項はほとんど記入済でした。こちらが記入するのはマイナンバーと署名くらい。後は病院からもらった明細書のコピーを添付して返送するだけで申請完了。申請書が届いたのが退院の2か月後で、実際に振り込みされたのが更に1か月後くらいです。払戻金は40,206円でした。

入院中の食事等は100%自己負担なので、97,820円が対象なのですが、97,820円から自己負担上限の57,600円を引くと差額は40,220円なんですよね。なぜ中途半端に40,206円なのか。その差14円はどこへ行ったのか謎ですが、「医療機関は10円未満は四捨五入されるため、実際の支払い額と異なる場合があります」という注意書きがあったので、そのへんの影響なのでしょう。

ところで今回の話とは少しズレますが、がむしゃらに働いて年収1,000万円を超えていた若い頃より、不労所得で300万円以上入ってくる今の生活のほうが貯蓄も多いし優雅な気がします。ふしぎ。

入院6日目:管理栄養士さんからのアドバイス

入院1日につき1記事投稿していましたが、さすがに退院日の前日ともなると大きな事柄もなく平穏そのものだったので、このまま退院日の話に移ります。

退院日当日は朝からとうとうクロワッサンが出され、ひさしぶりの固形物にまたもや涙を流しそうになりましたが、グッとこらえつつ、ありがたくたっぷりゆっくり咀嚼しながら頂きました。

お昼前には退院するため、この日の朝食が最後の病院食となるわけです。

そうして感慨深く食器を片付けていると看護師さんがやってきました。

看「こんにちは。今日退院ですねー。おめでとうございます。」
僕「ありがとうございます。大変お世話になりました。(ぺこり)」
看「どうでしょう、退院前に何か先生に聞いておきたいこととかありますか?」
僕「…えーと、そうですねぇ。退院後の食生活で気を付けなければいけないことがあれば聞いておきたいです。」
看「あ、なるほど。それじゃ、あとで管理栄養士さんとお話できるように調整しますね。」
僕「助かります!」

看護師さんが退室してしばらくすると、件の管理栄養士さんがやってきます。

栄「こんにちは。管理栄養士の〇〇です。ご質問があると聞いて伺ったのですが…。」
僕「あ、お忙しい中すみません。大腸憩室炎で入院していて今日退院するんですけど、その後の食生活についてアドバイスもらえないかなと思いまして」
栄「ふむふむ。なるほど。」
僕「ぼくキャベツが大好きで、3食自炊なんですけど、1日に300g以上はキャベツ食べてるんですよ。3日で1玉食べきるくらいです。これが逆に食物繊維摂りすぎで腸に負担をかけていた、とかそういうことってありませんか?」
栄「ほうほう。それはまったく問題ないですね。むしろ続けてください。」
栄「憩室炎は体質もあるので何とも言えないのですが、腸によくないものとしては油モノ。揚げ物はしばらく控えたほうが良いでしょうねぇ。」
僕「う。週に1~2回はトンカツやコロッケ、あるいはてんぷらなんか食べてました…」
栄「おなかにやさしいのは煮物、鍋物。要するに和食系ですねー。」
僕「なるほど。たまに鍋物は食べてましたけど煮物は全然ですね…。もともとおなか壊しやすい自覚があったのでイヌリンなどで食物繊維を追加で摂取したりもしているんですけど、あまり改善しないんです。」
栄「ヨーグルトなどから乳酸菌を摂ったほうが良いですよ。下痢になりやすいということは腸が人より弱いのでしょう。」
栄「腸の弱い人が一度下痢になると、その下痢で善玉菌が流されてしまい、いくら腸内に善玉菌を入れてもまた流れるという無限ループになるんです。だから下痢が多いならそれ以上に乳酸菌を取り入れないといけません。」
僕「!! 下痢で善玉菌が流れる…。それは盲点でした。」

主治医の先生には手術で大変お世話になったのですが、残念ながら多弁な人ではなかったので、こちらの管理栄養士さんと話すことができて本当に勉強になりました。

身も蓋もなく簡単に言うと、ちゃんとしたウンコ出るまで整腸剤飲み続けろ、ちゃんとしたウンコ出てもしばらくは飲み続けろっていう話なんですよね。

なんとなーく下痢が多いかな~? なんとな~く整腸剤(乳酸菌)を飲もうかな~?くらいのテキトーな感覚でやってましたが、退院後も(入院中と同じく)便の回数や状態を記録して、どういうときに下痢になりやすいのか、しっかりチェックしようと思いました。

退院後

さて、入院記として6回に渡って投稿して参りましたが、あまりにのんびり書いていたので、退院から4か月近く経ってしまいました。

この4か月間、大腸憩室炎が再発するようなこともなく、現時点では健康なのですが、毎日食事と便の記録を付けることで、少しだけ自分の体のことがわかってきました。

2021年4月~7月の食事記録.pdf
(※退院後、しばらく便が緑色なのは病院から処方された鉄分の薬の影響です)

最初はパスタを食べた後に下痢になる確率が高いのではないかと感じました。

ですので、5月以降はパスタを一切やめてみたのですが、今度はお寿司(スーパーの総菜で買ってきたやつ)を食べた翌日に下痢になるケースが多い。

よーし、それじゃ6月以降はパスタも寿司もやめよう、としたら今度は豚丼(豚肉と玉葱とすき焼きのタレ)の後におなかを壊しやすい…と。

もう、なんだか、何食っても週に1度くらいはおなかを壊していることがわかりました。なんだこれwww

7月現在、もしかしたら玉葱と相性がよくないのかもなぁと来月からは玉葱を減らす方向で検討しています。

というのも、最近は腸の弱い人に「低フォドマップ食」というのが注目されているのだそうです。

フォドマップ(=FODMAP)とは、
F:fermentable 発酵性の糖質
O:oligosaccharides オリゴ糖
D:disaccharides 二糖類(ラクトース)
M:monosaccharides:単糖類(フルクトース)
A:And
P:polyols:糖アルコール
の略で、小腸で消化されず、大腸で発酵する糖質の総称なのだそうです。

高FODMAP食の穀物としては、小麦、パン、ラーメン、パスタ、うどん、そうめん。
野菜類ではネギ、玉葱、にんにく、ニラなど。
調味料ではハチミツ、オリゴ糖、トマトケチャップ
乳製品では牛乳、ヨーグルト、ミルクチョコレート

まってまってまってwww心当たりしかないwww

元々トーストが大好きで、毎朝食バタートーストにコーヒーが当たり前の生活でした。それがよくないってことで、朝食はお茶漬けに変更しましたが、おかずとして手軽なプレーンオムレツ+ケチャップは定番になっています。

パスタやうどんなんて特に一人暮らしの強い味方で、お昼ごはんとしてサクっと茹でて食べられるので、しょっちゅう食べています。

玉葱はやきそばに入れたり、牛丼や豚丼で当然使いますし、餃子も好きなのでネギ/にんにく/ニラはたっぷり摂っています。

甘いものも好きなので食後のコーヒーとミルクチョコレートの組み合わせはやめられず、代わりに砂糖をやめてハチミツやオリゴ糖を使ったり、最近ではエリスリトール(糖アルコール)がカロリーゼロということでよく使っています。

ぼくの食生活、高FODMAP食品しかねえwww

これが月に4~5回発生する下痢の原因だとしたら、かなり食生活をガラリと変える必要がありそうです。

ただ、「低FODMAP食」というのは高FODMAP食を一切やめろ、ということではないようです。

人によって、おなかを壊しやすい食材が異なっているようで、高FODMAP食の中からひとつを選んでしばらく絶ってみて、おなかの調子が変わらなければ次の食材を絶って様子を見る、というように1つ1つ自分のおなかと相談しながら、体に合わない食材を探していくことらしい。

それならぼくでも出来そう。

実際のとこ、完全にパスタを絶って4か月様子を見ても下痢の症状が改善してはいません。なら、パスタが大きな原因ではなさそうなので、次は玉葱を避けてみようかなと思っています。

今までは「ぼくはおなか弱いからなー、はははw」などと笑って済ませていましたが、大腸憩室炎で入院ともなると笑っている場合ではありません。体に合わない食事を続けて下痢を繰り返すことで腸が疲弊し、憩室から出血に至っている可能性も高いわけですから、今後どれだけ時間がかかっても、自分に合う食事、合わない食事をしっかり見極めていきたいと思います。

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コメント

  • 大変でしたね。思わず読み込んでしまいました。
    巷では、健康=野菜&食物繊維みたいな雰囲気ですし、過去には自分もそう思ってましたよ!

    <fodmap>
    欧米ではビーガン流行、結果、siboなどお腹トラブルの話多いですが
    比較的新しい傾向だからか、日本の消化器医師、あまりノウハウが行き
    渡ってなさそうに感じます。。。

    <原因>
    病気の原因ですが、タンパク質不足で腸壁が弱い、加えて植物性が多く、腸壁刺激
    が加わっていませんか。

    <対応>
    タンパク質(とくに魚、豆)を増やされてはいかがですか。
    魚は調理面倒なので、缶詰でいいかと。
    肉牛乳卵は、いろいろあるので、(個人的)お勧め度はやや下がりますが
    サプリや野菜ばかりよりはマシかも。糖質はやや減らされるといいかと。

    必須アミノ酸は数種類あるので、豆だけとか、ならないよう注意ですね。

    <専門家>
    ちなみに、医師国家試験、予防医学は出ないかと。
    厚労のサイトで過去問みられますので、検証ください。
    予防は、医師頼りではなく、患者側での勉強次第かなともおもいます。

    まったくお節介な通りすがりですが、何かのとっかかり、になれば。。。
    ご健康いのってます。
    [返信]
    • このような長編にコメント頂きありがとうございます!
      最初は血便で困っている方向けに何か情報を残しておこう、くらいの気持ちでしたが、書き始めたら止まらず入院日記になってしまいましたw

      おっしゃるとおり、お医者様は病気になってからの対処がメインであって予防については自ら勉強しないといけませんね…。

      一人暮らしだと肉料理がてっとり早く、面倒なときは惣菜(揚げ物)で済ませることも多かったせいか、退院後、揚げ物をすっぱりやめ、焼き魚や缶詰のマグロフレークなども活用した食生活へ移行したところ、4か月で7kgも痩せました。白米の量を1杯130gに減らしたのも大きかったと思います。

      今のところ血便の再発はありませんし体調自体は良さげですが、ちゃんと記録を付けるようにしたところ、やはり月に4~5回は下痢になっている日があるので、まだまだ腸が弱いのだと思います。

      通りすがりさんのおっしゃるようにタンパク質が足りないのか…。あるいは何か自分の体と相性の悪いものを食べている可能性があるので、ひとつひとつ確認していこうと思います。
      [返信]
  • 一気に読んでしまいました。(不謹慎ながら?)大変面白いお話でした。
    私も腸が弱く下痢になりがちなので他人事ではないなと思いました。

    お体、お大事になさってください。これからもブログ楽しみにしております。
    [返信]
    • コメントありがとうございます!
      なかなかリアルでは「どうです?最近下痢してます?」などとは聞けないので、こうしてコメントを頂けると自分だけじゃなかった、と妙な安心感があります。

      こんな長編誰が読むねん、などと思いつつ投稿しましたが、アップして良かったです。
      [返信]

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