突然尻から血が出て診察受けたら腸内憩室出血で即入院になった話(1日目)

いきなり汚い話で申し訳ないですが、血便出たことあります? 血便。

便に少々血がまじってるとかそんなレベルではなく、便器が真っ赤になるくらいの。

ぼくは2年くらい前に1度経験しました。便器が真っ赤になったその瞬間は凄まじく驚いたものの、ググってみると肛門の中のイボ痔や切れ痔が傷ついて出血するケースもあるとのこと。もちろん、大腸ポリープや憩室出血の可能性も高い。

いずれの場合にせよ、すぐに病院で相談すべし、という結論になるのですが、人間って自分に都合の良いことを信じたいイキモノじゃないですか。

1日16時間くらい椅子に座りっぱなしだし、きっと痔だろう、と放置しました。なにしろ真っ赤な便を出してから数時間後には普通の便に戻っていたからです。

あぁ、やっぱり痔だったんだ。そんなふうに安心したのが大間違いでした。

忘れた頃にやってくる血便リターンズ

つい先月のことです。

深夜にネットショッピングをするのが大好きなぼくは愛用のヘッドホンK702をかぶりながら大音量でお気に入りの音楽を流し、このヘッドホンみたいにフラットな特性のスピーカーはないかなぁ~などとノンキにAmazonを物色していました。

ノリノリで体を上下にゆすっていたせいでしょうか、ふと、おなかがグルグルと鳴り始めたことに気が付きます。

ん~? 夜ごはん何食べたっけなぁ~。あーそうそう、チャーハンだ。知り合いからおすすめされた冷凍チャーハン。

たしかに美味しかったけど、けっこう油こくて胃にもたれたよなぁー。だからおなかグルグルしてるんだろう。でも最近ずっと便秘だったからちょうど良いかも。これで一気にスッキリするぜ!

食事中の皆様ごめんなさいねw

そしてすぐにトイレへ向かったぼくはぶりぶり~!と快音を響かさせながら、「あーやっぱ下痢になっちったか。でもま、「おなかずっと張ってたからこれで楽になるなぁ~」と前向きに考えつつ振り向いて唖然としました。

便器が真っ赤

ただ、驚きはしたものの、冷静でもありました。一度経験していることに対する耐性みたいなものでしょうか。

一応、「血便」でググるのですが、出てくる内容は2年前とさほど変わりません。大腸ガンの可能性や、憩室出血の可能性、そしてもちろん痔の可能性も公平に書かれていますが、やっぱり自分に都合の良い表現をしているページしか目に入りません

どうせ今回も痔だよ。ネットショッピングはやめて早めに寝るか、と横になりますが、おなかのごろごろが止まりません。

最初の血便から6時間の地獄

ネットショッピングをしていたのが深夜0時過ぎでしたから、最初の血便は1時くらいだったと思います。

それから寝ようにもおなかがごろごろ鳴って気になりますし、1時間ごとに血便が出る始末。

先述したとおり、ずっと便秘が続いていたので、一度下痢がはじまると止まらない止まらない。

そして5回目くらいのとき。外が少し明るくなってきていたので朝の5時くらいだったでしょうか。

まだおなかがグルグルする…もう勘弁してくれー!と思いつつトイレへ行ったところ、ジャバババァー!という音と共に尻から血だけが便器にぶちまけられたのです。固形物がほとんど見られないほぼ血だけの絵面。

さすがにここまでくるとヤバイと感じました。そう感じたと同時にスゥーっと視界が暗くなり、意識が遠退きそうになります。

いけない。このまま意識を失くしたら絶対やばい。そう考えながらベッドに倒れこみ、心臓と頭の高さを同じにして頭に血がめぐるように休みます。

それから1時間ほど休んだでしょうか。幾分頭もすっきりしてきて立てるようになったので、近所の病院を調べることにしました。

診療所の神対応

今考えると既に重篤な状態とわかるのですが、それでもまだ「尻の診察って恥ずかしいなぁ。ケツ毛とか剃っていったほうが良いのかな~?」などとトンチンカンなことを考えてしまいます。

指つっこまれたり、下手したら内視鏡でチェックされるかも知れないから、もう一回だけトイレいって中身すっきりさせてから行こう、と少しだけふんばってみますが、(量は少なくなったものの)やはり真っ赤っか。結局、計6回もの血便を出しているのです。

挙句の果てには、体に便や血が付いてたらアレだしなぁ~とシャワーまで浴び始める始末。

まったくもって今から考えるとひどい思考回路だとは思いますが、一応弁明しておくとまだ朝8時にすらなっておらず(徹夜で下痢ピー状態だったため)近所の診療所が開くまでまだ時間があったから、というのも理由のひとつでした。

近所の診療所(胃腸科)が開く時間になったので、スマホ片手に身軽な状態で受付へ向かいます。

受「本日はどうされました~?」
僕「(症状言うのも恥ずかしいな…)えと、その、け、血便が出ちゃったので診てもらえないかなと」
受「かしこまりました。ではそこにお掛けになってお待ち下さい(にっこり)」

やはり胃腸科があるだけあって、血便には慣れてるのかな? 聞き返されることもなかったし、思ったよりスムーズだ。そんなことを思いながら待つことほんの5分程度。

受「診察室から中へお入りくださ~い」

どうか痔でありますように。
どうか痔でありますように。
どうか痔でありますように。

そう心の中で祈りながら診察室へと入るぼく。

医「血便が出たとのことですが、どんな感じですか? 色の具合と量を教えてください」
僕「深夜1時くらいから下痢になってトイレへ行ったら真っ赤な便が出ました。それから1時間に1回くらいトイレに行っていますから合計6回くらいでしょうか。すべて便器が真っ赤になるくらいです。」

血便が6回と言った瞬間に先生のカルテを書く手が止まりました。

医「下血にはいろいろな要因があるんだけど、6回も下血したとなると痔ではなさそうだね。ひとまず中見せてもらうから横になってくれる?」

と、死刑宣告にも近い言葉を受けて意気消沈しながらも、診察台の上に横向きに寝て、尻をつきだします。超はずかしい。

医「ちょっと気持ち悪いけど我慢してね~?」

そう言って(医療用手袋をした手で)お尻の穴にズブリと指を入れて押し広げられ、懐中電灯で照らされます。

医「あぁ、うん、やはり痔ではないです」
医「下血でもっとも多いのは憩室出血って言ってね。腸の中に風船みたいなモノが出来てそれが破裂するように出血する症状なんだけど…あぁビビらなくて大丈夫、憩室なんてみんなあるんだから。私にもたくさんあるよ(笑)」
医「とにかく、もっと詳しい検査をする必要があるんだけど、うち(のように小さいとこ)だと結果が出るのが明日になっちゃうんだよ。○○病院っていううちより大きなところがあるから、今すぐそっちへ行ったほうが良い。」

そう言って先生は病院への地図を渡してくれました。え、そんな大事なのか、と呆然とするぼくを見た先生は更に、

医「ほんとに今すぐ行かないとダメだよ? 一度帰宅とか考えず今すぐ、この足で向かったほうが良い。」

事態の深刻さに驚きながらもぼくは先生にお礼を言って会計をしようと受付へ向かいます。

受「あ、先生から診察料はいらないと伺っておりますので…。このまま○○病院へ向かってください。お大事に。」

え、なにこの先生。神なの?

大腸憩室炎っていう一般人には馴染みの薄い症状について、「私にもたくさんあるから」と言って患者を安心させ、同じ検査が出来るのに1日遅いからという理由で別病院を紹介してくれ、あまつさえ診察料はいらない、だと…。そんな神先生おる?

とりあえず、この先生の言うことは聞かないといけない。お礼は後日きっちりさせて頂くとして、まずはタクシーで紹介された病院へ向かうことにしました。

受付嬢のファインプレー

タクシーに乗っている間、なんかちょっと吐き気するなぁ…車酔いかなぁ…と思いつつも無事病院へ到着。

入り口に設置されたサーマル式検温器で36.4度と出たので、お?実は健康なんじゃないの?などと調子に乗りそうになるぼく。

受「初診ですか?」
僕「はい」
受「紹介状はありますか?」
僕「(そいや地図しかもらってないな)紹介状はないです」
受「畏まりました。それではこの用紙に記入頂いて…」

さすがに近所の診療所とは異なり、ロビーにはあふれんばかりの人がいるし、初診の手続きもなかなかに長い。

こりゃいつになったら診てもらえるかわからんなぁ、と思いつつ、受付の長話を聞いているぼく。

受「…というような仕組みになっておりまして当院では…あの…大丈夫ですか?お顔が真っ白ですが…」
僕「…すみません、ちょっと…気分が…」

と、ここで受付嬢のファインプレー!

カウンターのむこうから飛び出してきて、ぼくの腕をガッ!と力強く掴みます。

受「今すぐ横になりましょう!」

受付嬢がソファに座らせてくれたところまでは覚えていますが、そこから一瞬記憶が飛び、目を開けたときには白衣を着た人物たちに囲まれていました。

医「大丈夫ですか?ここがどこかわかりますか?ご自分の名前はわかりますか?」

へ?何言ってるの。病院でしょ、自分の名前だってわかるよ。超わかる。

わからないのはなぜぼくが寝ているソファのすぐ横にストレッチャー(担架)があるのか、だけです。

医「意識回復しましたね。一瞬ですが気を失ってましたよ。

うわ、気を失うとか初体験だ。いつ意識が失くなったとか、自覚ないものなんだなぁ…。そんなことをぼんやり考えているうちに、数人がかりで持ち上げられ、ストレッチャーに載せられました。

え、え、こんな状態で院内運ばれるの? い、いやだ、ぼく歩ける。歩けるよー!!と言ってみるものの、聞き入れてもらえず、そのまま診察室までゴロゴロと運ばれていくのでした。

仏頂面の医者とその笑顔の謎

それからはあっという間に服を脱がされ、点滴を打たれ、血圧も測られていました。

そして気がつくと横にまた別のドクター(仏頂面)が立って症状を聞いてきます。

コロナでクソ忙しい時期に受付で倒れて迷惑をかけたから怒ってるのかなー?と恐る恐る症状を話すぼく。そんな怖い顔しないでよぉー。

僕「深夜1時くらいから1時間ごとに、合計6回くらい血便が出ました」
医「…6回」

診療所の先生と同じく、6回と聞いた瞬間、先生の動きが止まりました。やはり6回も血便が出るのは普通じゃないのでしょう。

医「夕方から内視鏡入れよう。普通は前処理を色々するんだけど、今ならほとんど空でしょう。それから今日はこのまま入院ね」
僕「え、あ、その、診察だけのつもりだったのでロクにお金もってきてないんですけど…あと仕事もあるのでちょっとだけ戻れませんか」
医「入院費用なんか後で良いから。それと止血処置した後にまた傷口が開いたら今度こそ危ないよ。」

受付で気を失ってしまったというのもあると思いますが、この先生、決断がめちゃ早い。

そして何より、ずっと仏頂面なのに「今度こそ危ないよ」と言ったときだけニヤリ、と笑顔なの最高に怖い。

病院内車椅子の旅

だいぶ端折っていると思われるかも知れないが、先程の先生(仏頂面)との会話はアレがほぼ全て。

たぶん必要なこと以外、いや退院した今ならわかるけれど、わりと必要なことも含めてw あまり話さないタイプの先生なのです。だが腕は間違いなく良い。そんなお医者様。

仏頂面先生から入院を告げられた後はヘルパーさんと呼ばれる方が登場し、車椅子に載せられます。

僕「あ、あの、もうだいぶ元気になったので歩けます」
ヘ「ダメです。見てましたよ、受付で倒れてたじゃないですか」
僕「…あ、はい」

そいや点滴も初めてなら、車椅子にのるのも初めてなんだよなぁ…。点滴スタンドってどうやって持ち運べば良いんだろう…。

僕「すみません、ぼくこういうの慣れてなくて、点滴の持ち方もよくわからなくて…」
ヘ「こんなの慣れてないほうが良いに決まってます。任せてください。」

ヘルパーさんが男前すぎる件。

僕「まさか受付で気を失うとは思わなくて…ご迷惑おかけします…」
ヘ「いやいや、倒れるのが受付で良かったですよ~。そうでなければ今頃救急車のお世話になっていたかも知れません。」
僕「!!」

救急車! そうか、そういう可能性もあったよね…。いやむしろ、一人暮らしのぼくの場合、気絶したまま誰にも発見されず、そのまま息絶える可能性だって十分あったわけだから、診療所の先生に大きな病院へ行くことを強く勧めてもらえて本当に良かった。

もちろんそのことを気が付かせてくれた男前ヘルパーさんにも感謝。

そしてその後はヘルパーさんに連れられ、されるがままに、レントゲン、CTスキャン、身長体重測定、とどんどん院内の検査室をまわっていきます。

なんだこれ、なんなんだこれ。夕方内視鏡は聞いたけど、ほかに何の検査をするとかまでは全く聞いていません。でも、ヘルパーさんはぼく以上にぼくが何をされるのか知ってるみたいだから、ぜんぶ任せよう。そうしよう。

ということで、車椅子にのったまま最後に到着したのが16畳ほどある豪華な個室。ベッドにテレビにソファセットに専用のバスルームまで完備。……………なんだこれ。

すると今度は看護師さんが現れ、

看「内視鏡の検査用パンツに履き替えて頂きたいんですが、お持ちではないですよね?」
僕「あ、はい、診察だけのつもりで来たので…」
看「さっき受付で気を失ってましたもんね~」

ぐぉ、貴方も見ていたのか!

ここまでにいくつもの検査室で検査を受けるたびに、「さっきは大変でしたね~」と異口同音に言われまくるので、いったい何十人のスタッフが見ていたのだろうか。こわい!こわいよぉー!

看「それで、本来は売店で検査用パンツを買って頂くのですが、貴方はここから出られないので代わりに買ってきて良いですか?」
僕「え、出られない………ですか?」
看「はい、先程お熱が38度を超えていらしたのでコロナ疑い、ということでPCR検査の結果が出るまで部屋から出られません」

( ゚д゚)ポカーン

なぜかはわかりませんが、気を失った後、急激に体温が上がったようです。

…恥ずかしかったから、かな?(違

ともあれ、こちらはご迷惑をかけまくっているので、もうお好きにやっちゃってください!としか言いようがありません。

突然はじまるPCR検査

入れ違いに今度ははじめて見る先生(笑顔が素敵)が現れ、PCR検査が開始されます。

医「簡易検査キットとPCR検査の二種類の検査をさせて頂きます」
医「簡易検査キットはすぐに結果がわかるため、陽性判断が迅速に出来ます。でも陰性を証明するためにはPCR検査までしないと確実とはいえないということです」
僕「ほうほう、わかりやすい。お願いします。」

テレビでもよくやってるし、ぼくも知ってる。アレでしょ、鼻に綿棒みたいなの突っ込むだけなんでしょ。よゆーよゆー。

僕「ふが…ふが…!(え、そこまでつっこむの?)」
医「痛いですよねー。ごめんなさいねー。(ぐりぐり)」

綿棒のつっこみ具合がすごい。想像の1.5倍くらい奥までつっこんでくる…!

痛みはさほどではないものの、すっごい鼻がムズムズする。

僕「ハーックション!! …す、すみません」
医「いえいえー、こんなことされたらクシャミ出るの当たり前ですからー(にっこり)」

なんかこの先生、優しいオーラが出てて好きだ。

ちなみにテレビ等で見た人も多いと思いますが、PCR検査はお互いに透明のシールドみたいなので挟まれた状態でするので唾が先生のとこまで飛翔してしまうことはありません。

そしてこのPCR検査が終わると、ちょうど看護師さんが検査用パンツを持ってきてくれました。

検査パンツはお尻の部分に穴が空いており、なるほど…と色々と察しつつ無我の境地で履き替えます。

そして、夕方というか夜に差し掛かったあたりで、とうとう内視鏡室へ。

仏頂面の医者とその笑顔の謎 part2

内視鏡室へ入ると医師や看護師含めて5~6人いました。え、こんな大人数の前で尻晒すの!?

そして何より気になったのが、あの仏頂面の先生が手術服を着て佇んでいたこと。貴方が担当だったのか…。

内視鏡検査ってさほど痛みは伴わないと聞いていましたが、どうやら麻酔を使うとのこと。なんでだ。あ、もしかしてこれ検査じゃなくて手術なのでは?…と今更気が付きます。

看「麻酔入れますねー。眠くなったら寝ちゃってくださ~い。」
僕「ふぁーい」

注射でもされるのかなと腕を出そうとしたら、その必要はないとのこと。どうやら点滴に麻酔を入れるらしい。なるほど、合理的だ。

しかしそれは良いとして、まったく眠くなりません。仏頂面先生はそもそも会話をする気はないのか、淡々と作業を進めていきます。

気がついたら尻穴に管がぶっこまれていました。

あげく、ぐりぐり、ぐりぐり、と数十分に渡って無言でなにかをされています。

僕「う、うぐぅ…」
看「痛いですよねー。がんばってくださーい。」

過去失明しかけたり、ハンダゴテを鷲掴みする等、痛みには耐性があると思っていましたが、これはキツい。考えてみれば、外部からと内部からとでは痛みの質が違う。これは耐えられん…!

しかも今いったい何をしているのかまったくわからんのが怖い。聞くこともできない。精神的な話ではなく、物理的に腹の痛みで声が出せないのであるw

そんな苦痛の時間が30分ほど続いたでしょうか。体感的には1時間以上だったけれど、きっと実際はもう少し短かったはず。ともかく、尻から管を抜いたと同時に仏頂面先生が話しかけてきました。

医「お疲れ様。500mlくらい血が出たよ(にやり)」

だから、貴方、笑うタイミングがおかしくないですか!?!?!?www

あとぼくはいったい何をされたの?w

手術内容を聞くような気力も体力もない状態だったので、ストレッチャーに載せられたまま、内視鏡室から豪華な個室へゴロゴロと移動されます。

数人の看護師さんに持ち上げられベッドへ移動。お尻のまわりの掃除もしてもらったはずですが、それでもベッドに血が付いてしまうあたり、出血量のすごさをあらためて実感。

あぁ、でもこれで出血が落ち着くんだ…と思うとすぐに眠気がやってきました。

…えー、いまごろ麻酔が効いてきた…の…か………Zzz。

突然尻から血が出て診察受けたら腸内憩室出血で即入院になった話(2日目)へ続く。

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