LibreOfficeでも6.2.3へのアップデートで令和対応!
先日、「Excelで令和が表示されない場合はOfficeのアップデートも確認」で書いたとおり、Microsoft Officeは令和対応しましたが、そういえばLibreOfficeはどうなのかな、と確認してみました。
LibreOfficeとは
LibreOfficeはオープンソースのオフィススイートであるOpenOffice.orgから派生したソフトで、無料で使えるオフィスソフトの中では最も高機能ではないかと思っています。
昔はMicrosoft Office単体だとPDFファイルを作ることが出来ず、Adobeのソフトや、Primo PDF、Cube PDFといったPDF生成用の仮想プリンターを入れる必要があったのですが、このPDF変換作業が遅くて遅くて…。
そんなとき、OpenOfficeならデフォルトでPDFへのエクスポート機能を備えていることを知って、使うようになりました。MS Officeのファイルもそのまま開けたので、OpenOfficeで開いてPDFへエクスポートしたほうが早かったんですよね。
当時はまだまだMS Officeとの互換性には難アリでしたが、可能性は感じたのでプライベートではなるべくOpenOfficeを使うようになりました。
その後、OracleがSun Microsystemsを買収した関係で、OpenOffice.orgの管理もOracleに移ることになり、それを嫌気した開発メンバーがOpenOffice派生のLibreOfficeを立ち上げたのですが、そのLibreOfficeの開発スピードはハンパなく、どんどん良い製品になっていきました。
(今ではVBAマクロもサポートしているくらいです)
取り残されたOpenOffice.orgはその後ソースコードがApache財団に寄贈され、Apache OpenOfficeとして生まれ変わったようですが、それまでにLibreOfficeとの差がけっこう付けられてしまったので、今からOpenOfficeを選択する理由はないかなぁ、と個人的には思います。
元号発表前のLibreOffice
さて、それでは元号の話に戻りますが、アップデート前と後での違いを明確にするため、まずは元号発表前(2019年4月1日より前)のLibreOffice Calcで試してみます。
ちゃんと……という言い方は語弊がありますがw 予想どおり、2019年5月1日は平成31年5月1日の表記となりました。元号発表前のバージョンで令和が表示されたらエスパー過ぎますからこれは当たり前ですね。
そして、見てのとおり、右上に「LibreOfficeの最新版が入手できます」という表示が出ています。
LibreOfficeを6.2.3へアップデートする
先程の右上のアイコンをクリックするか、(意外と消えるのが早いので)見逃してしまった場合は[ヘルプ]→[更新のチェック]でバージョン情報をチェックできます。
すると、[更新のチェック]ダイアログが開くのですが、なぜか自動ダウンロードが使えません。
オプションで自動更新を有効にしないと使えないのかな?
詳しい理由は不明ですが、まぁ使えないのなら仕方がないってことで、[ダウンロード]ボタンを押します。すると、LibreOfficeがDLできるページが開くのでそこからインストーラー(msiファイル)を落として実行。
特に難しいこともなく、[次へ]と[インストール]で完了です。
あ、でも、いろんなアプリを立ち上げっぱなしでインストールしようとするとアレコレ終了してくれ、くらいは言われるかも知れません。けっこう前のバージョンからそうなのですが、ほかにアプリが動いているとインストールに失敗したり、Program Filesの下の権限が足りなくてコピーできない、というエラーになることがあります。
インストール時に管理者権限を要求されて、許可もしているのにそんなエラーになるのは解せないのですが、大抵はPC再起動してからもう一度インストールすると問題ないので、まいっか、とスルーしています。
LibreOfficeのインストール(やアップデート)で躓いた場合は、昔ながらのPC再起動がなんだかんだで一番てっとり早いかも知れません。
(あとRAMディスクからインストーラーを起動するとエラーになる場合もあります)
LibreOffice 6.2.3での令和対応を確認
6.2.3へのアップデートが終わったので、あらためて最初に作った2019年5月1日のセルを確認します。
今度は本当にちゃんと令和1年5月1日となっていますね。元年、と表示されないのはMS Officeも同じだから、まぁそういうものなのでしょう。
ちなみに知り合いのエンジニアはお客さんに指摘されて、泣く泣く令和1年を令和元年と表記するマクロを組んでいました。お客さんが細かいと大変ですね…。
まとめ
MS Officeについては前回の記事で書いたとおり、2019年5月3日に配布開始されたWindowsの更新プログラム(KB4495667)が適用されており、かつMS Office自体も最新のアップデートになっていれば令和に対応できました。
一方、LibreOfficeについては令和対応となった6.2.3が配布されたのが、なんと2019年4月18日。新しい元号の発表後、わずか2週間ちょっとで令和パッチを充ててくれたようです。
このへんの速度感はさすがオープンソースという感じがしますねー。
というわけで、オープンソースなオフィスソフト、LibreOfficeを使っている方は早めにアップデートを済ませておくと良いでしょう。