キーボードを巡る冒険、という名のただの昔話

ぼくがはじめて所有したパーソナルコンピュータはEPSONのPC-286LEというラップトップパソコンでした。

そのせいかどうかはわかりませんが、デスクトップPCのフルサイズキーボードの横幅がどうにも大きすぎるように感じてなかなか馴染めませんでした。

職場で使うPCは支給品なので仕方がないとしても、せめてプライベートで使うデスクトップではもう少しコンパクトなキーボードを使いたいな、と。

Windowsが普及してマウスを常用するようになってからは更に気になるようになっていきました。
(横長なキーボードでマウスが右端へ追いやられるため)

しかし、コンパクトキーボードにはおかしなキー配列が多い

こういうのとか。

(幅289.2mm×奥行127.5mm)

  • コンパクトにするためにテンキーを削る
    → わかる。

  • 更にコンパクトにするためにpgUP/PgDOWN/HOME/ENDを削る
    → 嫌だけど理解はできる。

  • キーピッチを確保するためにINSキーを削る
    → なんでやねん。

たしかに一般的には使用頻度が高くないかもだけれど、IT系の仕事をしていたら固定長のCSVを上書き編集するときにINSERTモードにしたり、プライベートでもキーボード操作のゲームをしていたらINSキーに機能を割り当てたりするじゃないですか。

まぁ、まだ上の製品はfnキーを押しながらBackSpaceを押すことでINSキーが入力できるのでマシですけど、本当にINSキーを削っちゃったSurface Proのタイプカバーとかありますから油断できません。

Surface Pro使いのプログラマーとかスクリーンキーボードを出してINSキーを入力するっていうんですよ。

そして更に納得できないのがこのタイプ。

(幅367.1mm×奥行127.5mm)

あくまで納得できないだけで理解はできるんですよ。

キーボードはコンパクトにしたいけどテンキーは使いたいっていうことですよね。

テンキー用のキーボードを別途用意したほうが配置が自由になるし、ついでに電卓機能まで搭載したBluetooth接続なテンキーなんて製品もあるので、パソコンで経理系の仕事をしているならこういう機器を活用したほうが良いんじゃないかなぁと思います。

かつてはフルサイズのミニキーボードという選択肢があった

古い世代の人しか知らないかもですが、ミツミ電機という電子デバイスを製造する会社がありました。

いや、いまもあるのですが、昔はフロッピードライブ、光学ドライブなどで有名でしたし、キーボードやゲームパッドなども各社へOEM提供しているくらい手広くやっていました。現在は競争力のある製品がほとんどなく、業績も右肩下がりという残念な状況のようですが…。

ともかく、そのミツミ製の109ミニキーボードには大変お世話になっていました。

こんなやつ。

KEK-EA9AU

109個のキーを備えながらも幅362.6mm×奥行128.8mmというコンパクトさ。

キーピッチが15mmという狭さなので指が太い人には少々ツライものがあるかもですが、個人的にはとってもお気に入りのキーボードでした。

当時はミツミから直販されていたモデルもありましたし、それがなくなってからもしばらくはオウルテックから出ていたため、両方合わせて10枚くらいは買いました。

誇張でもなんでもなく、むしろ控えめに言って10枚くらい。事務所用途の分も合わせたらたぶん20枚くらいは買ったんじゃないかなぁ。

PS/2専用キーボードなので、USB端子しかないPCでも使うためにPS/2-USB変換ケーブルまで買って使い続けましたからね。どれだけこのキーボードが好きなんだって話です。

キートップが剥がれるたびに買い直していたので10年以上使い続けていたと思います。

キーボードは消耗品

キーボードのキートップが剥がれる

使用頻度にもよりますが、公私共にキーボードを1年くらい酷使し続けるとこのようにキートップが削れてきます。

レーザー刻印とか、二色成型といった作り方で、キートップの文字の剥がれについてはだいぶ抑えられるようになってきましたが、文字以外の部分でも凹みや削れが発生します。(写真だとわかりづらいかな?)

そもそもキースイッチの耐久性が1000万回くらいで高耐久!と宣伝されるくらいなので、安物キーボードだと1000万回すら耐えきれないのかも知れません。

1000万回と聞くとすごく強そうですけど、ぼくみたいに文字入力しまくる使い方だとけっこう現実的なラインに思えてきます。例えばこのブログでは1記事あたり5,000文字~15,000文字くらいの文量を書きます。これは全角でカウントした文字数なので、ローマ字入力の場合、まぁだいたい倍くらいのキータイプをしていると考えられます。

更にぼくはブログやWebサイトを複数運営して1日に複数記事投稿することもザラですし、Webデザインやプログラミングもしますし、プライベートな時間ではPCでゲームもします。

1日最低でも3万回以上はキータッチしていると考えられますし、それが365日続くと年間10,950,000回はキーボードを叩いている計算になります。これはキー全体での数値ですから、使う頻度の少ないキーは100万回にも到達していないでしょうけど、まぁともかく、「これは高耐久キーボードだから一生モノだぜ!」とは決して言えない使用環境なのは間違いありません。

そうなってくると、どうしても高級キーボードって手を出しづらいんですよねえ。

東プレのRealforceとか、29,800円もしますし、知り合いのプログラマーでも愛用者の多いHappy Hacking Keyboardも21,672円もします。

まぁそもそもフルサイズでデカいRealforceは出来れば選びたくないし、HHKBに至っては逆にファンクションキーすらない変態キーボードなので、安くてもやっぱり買わないでしょうけども。(使っている人見てたらごめんなさい!)

フルサイズで唯一気に入ったキーボードもある

キーボードは人それぞれ好みが強く現れる部分なので、正直レビューがあまりアテになりません。

なので、これは実機に触れるしかない、ということで秋葉原のキーボード専門店で展示されているすべてのキーボードを試し打ちしたことがあります。

その中で一番気に入ったのは、まさかの安物キーボード。

ぼくが買ったのはBSKBC02BKFで、当時は1,967円という、まさにTHE安物だったのですが、なんでか4,980円に値上がりしてますね。なんだこれ。あれかな、生産終了したから意味不明な値段が付けられているパターンかな。

たぶん、BSKBUG500BKが後継機種だと思うので、買うならそっちのほうが良いでしょう。

BUFFALOはゲーミングキーボードをSAVIORというシリーズで出しているのですが、このシリーズは「メンブレンは安物で使いづらい」という意識をガラリと変えてくれた逸品です。

プランジャーという機構のおかげなのか、メンブレン特有のキーの端っこだと引っかかったり、下手したら認識しなかったり、といった問題と無縁なのです。また、メンブレンといえばぺこぺことゴムを押しているような感覚なのが普通ですが、このSAVIORはスコスコとスムーズにまっすぐとキーを押せる感覚。

静電容量無接点方式に近い…………とまで言うと期待させ過ぎてしまうのでイケナイかもですが、誤解を恐れずに言えば東プレのキーを重くした感じ、というのがぼくの率直な感想。キーボード専門店で両方並べて押し比べちゃったくらいだもの。

それが1,967円だったのだから、フルサイズを避けたいと思っていたぼくですら、思わず買っちゃいますよね。

そしてやはり使用感は素晴らしかった。文字入力をしているときのスコスコと軽快にキーを打てる感触はどんどんと文字を入力したい気持ちを加速させてくれるし、メカニカルキーボードのようにカチャカチャ音を気にすることもないです。

そんなこんなで、コンパクトキーボードを探しに行ったのに、フルサイズのキーボードを買って帰るというワケのわからない結果となりましたが、このSAVIORのキーボードは2年間くらい使い倒しました。最後はキートップ4つか5つくらい剥がれかけていた気がしますw

そしてキーボード迷宮へ

せっかく気に入るキーボードが見つかったのだから、ミツミと同じように使い続ければ良いのですが、やはりフルサイズキーボードは横幅が大きく、マウスまでが遠くなるのがどうにも気になったので、またコンパクトキーボードを探しはじめました。

しかし残念ながら、いまだSAVIOR以上に打鍵感を気に入ったキーボードには出会えていません。この次はいっそメカニカルキーボードにしようかと悩んでいるところですが、ちょっと記事が長くなりすぎたので、このあたりの話はまたの機会に。