Windowsでなろう小説を縦書き表示するならSumatra PDFかtxtMiru2かな
「Kindle本をepubに変換したい」や「kobo本をepubに変換したい」で書いたとおり、ぼくが持っている電子書籍はKindleやKoboがゴチャマゼ状態です。
いえむしろ、電子書籍を愛用している方でごちゃまぜになっていない人なんていないはず。
それに加えて、小説家になろうなどのWeb小説も読むため、3本のAndroidアプリを使い分けています。(Kindle、Kobo、なろうリーダー)
そしてtorne mobileも愛用しているため、Androidタブレットは必須アイテムになっていたのですが、先日の記事「PC TV Plusがver.3.9で最強のニコニコ実況プレイヤーに」で書いたとおり、Windows版のPC TV Plusの使い勝手がどんどん向上し、ぼくの中ではtorne mobile以上の使いやすさとなっているため、これはいよいよWindowsタブレットで一本化出来るのでは?という気になってきました。
Windowsで電子書籍を読む場合
KindleとKoboについてはそれぞれ専用のWindowsアプリがあるのでそれを使えばOKです。ストアアプリではなく、デスクトップアプリなので、タブレット状態ではちょっと使いづらいですが、まぁ使えなくはありません。
Kindle for PC
https://www.amazon.co.jp/dp/B011UEHYWQ
Kobo デスクトップアプリ
https://www.kobo.com/jp/ja/p/desktop
問題は小説家になろう等のWeb小説。Web小説というくらいなのだからブラウザで読めば良いじゃん、と言われればそのとおりなのですが、おっさんなのでどうも横書きで長文を読むのに慣れません。小説は縦書きで読みたい!という欲求が出てきてしまいます。
なろう小説を縦書きで読む方法
縦書きPDFを使う
小説家になろうのページでは「縦書きPDF」というリンクがあり、そこをクリックするだけで縦書き変換されたPDFファイルがダウンロードできます。
公式ページで公開されているので安心感もあるのですが、縦書きに対応しているPDFリーダーでないと、こんなふうに句読点やかぎ括弧が横書き用のフォントで表示されてしまうので違和感がスゴイです。
Adobe公式のAcrobat Readerあたりはさすがにしっかりしていて、縦書きでもこのように綺麗に表示されます。
ただ、Acrobat Readerだと自動しおり機能がないのか、PDFファイルを閉じると次に開いたときにまた最初のページに戻っちゃうんですよね。
[環境設定]で[文書を再び開くときに前回のビュー設定を復元]にチェックを付けておけば続きのページから読めるようなことが書かれているサイトもあるのですが、うちの環境ではうまく動作しませんでした。
(たしかにビュー設定は復元されるんですけど、ページは最初に戻ってしまう)
そこで、ほかにちゃんと表示できるPDFリーダーがないものかと探してみたところ、Sumatra PDF Portable が良さげでした。
https://forest.watch.impress.co.jp/article/2009/03/27/okiniiri.html句読点やかぎ括弧等の処理にも問題がなく、自動しおり機能もありました。何よりUSBメモリで持ち運べる(Portable)ことをウリにしているためインストールの必要もなく軽量なのが気に入りました。
epubに変換してepubリーダーで読む
「なろう epub」あたりで検索するとなろう小説のepub化ツールが色々ヒットします。なんだったらAndroidアプリでも「小説家になろうダウンローダー」とかあって、いいかんじのepubファイルを作ってくれます。
このepubをEink端末のKoboや、AndroidのKoboアプリで開く分には全く問題ないんですよ。このやり方で少なくとも100冊以上は読みましたが、表示や使い勝手に不満はありません。
問題はWindows用のepubリーダーがほとんどないことなんですよねえ。数だけはたくさん出ているのですが、海外のソフトが多いので縦書きに対応していなかったり、対応していても明朝体に対応していなかったり。贅沢を言っているかも知れませんが、縦書きになってもフォントがゴシック体のままだと何だか残念な気分になりませんかね。
しかし、以前の記事「Kindle本をepubに変換したい」で紹介したとおり、わりと最近になってEdgeブラウザがepubの表示に対応しました。
これがなかなかどうして素晴らしく、軽量だし、フォントはゴシックや明朝体が選べるし、自動的にしおりを挟んでくれるので続きから読むのも簡単だし、とWindows用epubリーダーの決定版になるかと思われたのですが…
edgeでepubを読むと三点リーダーが左に寄るんですよね…。なにこれ…。
う~~~ん、この左寄せ三点リーダーが微妙に気になるものの、そこさえ目をつぶればedgeでepubを読むのは悪くない選択肢です。
あぁ、あと、なろう→epubの変換処理が必要なので、完結済の作品はまだしも、毎週更新される作品を読みたい、とかだとちょっと変換が手間というのはあるかも知れません。
txtMiru2を使う
「Windowsでなろう小説を縦書き表示で読みたい」という要望を叶えるにはこのtxtMiru2を使うのが一番現実的かも知れません。
https://sites.google.com/site/gearsns/
当初は青空文庫リーダーとして開発されたのだと思いますが、今では「URLから開く」なんて機能が追加されていて、そこになろう小説のURLを入れるだけで縦書き表示で読めちゃうんですから、Windows版なろうリーダーと言っても過言ではないでしょう。
edgeで左寄せになってしまった三点リーダーもtxtMiru2ならこのとおり普通に表示されます。ただ、英字が横倒し(例だとRPGの部分)になるのが気になるという人もいますかね。
こういう英単語が横倒しになるのは印刷の書籍でもたまに見ますし、個人的にはそこまで気にはならないのですが、「なろうの縦書きPDF」では英字を全角に変換しているっぽいので、どちらか好きなほうを環境設定で選べると素晴らしいんですけどねー。
環境設定といえば、txtMiru2の魅力はまさにそこにあると言えます。下記のように、フォントやサイズ指定はもちろんのこと禁則処理の設定や縦中横(縦書きの中にあらわれる横文字。例えば123とかの数字だけ横で書いたり。)の最大文字数設定まで出来たりして、とってもありがたい。
小説をお気に入りに登録する機能もあるし、しおりも自動挿入だし、オフラインで読みたいならテキストファイルから開くこともできるし、一通りやりたいことは出来る感じですね。
なろう専用ソフトというわけではないので、なろうリーダのような統合された使いやすさ(ランキングとか履歴とか一括更新チェックとか)は一歩及びませんが、汎用性や環境設定の幅広さは圧倒的にtxtMiru2が優れているように感じました。
Windowsのタブレットモードでは少々使いづらかったですが、そもそもWindows自体が以下略
まとめ
なろう小説をWindowsで縦書き表示する方法- 縦書きPDFを使う
■メリット
公式サイトでポチっとボタンを押すだけでPDFがDLできる。
PDFのソフトによるが、表示くずれがもっとも少ない。
■デメリット
完結済作品なら問題ないが、頻繁に更新される作品だといちいちPDFをDLするのが面倒かも?
ぼくが知らないだけかもだけど、見開き専用だと小さいタブレットで読むのは辛そう。
- epubに変換してepubリーダーで読む
■メリット
KindleやKobo等もepubに変換しているのなら、Web小説も含めてepub形式で統一できてなんだか気持ちイイ。
■デメリット
Windows版のepubリーダーで縦書き対応しているものが少なすぎる。
かろうじてedgeがマシかな、といったところ。
- txtMiru2を使う
■メリット
「URLから開く」機能を使えば即座に小説家になろうの小説を読み始められるのが手軽。
自動しおり機能はもちろんのこと、お気に入り登録機能もフォントやレイアウト変更機能もあり、環境設定が豊富。
■デメリット
Windowsのネイティブアプリ全般に言えることだが、タブレットモードでは少々使いづらいかも知れない。
■その他
先述したとおり、VectorでDLできるtxtMiru2は古いことがあるので注意。
ということで、一作品をまるごとDLして読むなら、公式ページから「縦書きPDF」をDLしてSumatra PDF Portableで読むのが便利。
頻繁に更新される作品を読む場合や、フォント等を細かくカスタマイズしたい、という場合はtxtMiru2が便利。
といったところでしょうか。
まぁ、正直なところ、AndroidタブレットでKindle / Kobo / なろうリーダのアプリをそれぞれ使ったほうが便利で使いやすい気がするんですけどね…。
あれやこれやとガジェットが増えてきたので、Androidタブレットをやめて、Windowsタブレットに一本化するにはどうしたら良いかなぁと考えてこんな記事を書いてみました。