RAID環境でBitLockerとVeraCryptの速度比較

前回、「AMD(B450)環境でのRaid構築とBitLockerで暗号化後の速度比較」ではRaid0を構築してBitLockerで暗号化直後と54%使用した後のベンチマークを実施しました。

その結果、HDD使用率が上がった後のパフォーマンス低下が想像以上だったので、今回は試しにVeraCryptで暗号化した場合のベンチマークを実施してみます。

おさらい

Raid0を構築した直後のベンチーマーク

4TB HDDを2台でRaid0構築した際のベンチーマーク

使用HDDはWD40EZRZ-RT2 (CMR方式 5400rpm 4TB)

シーケンシャルリードが約369MB/s、ライトが約348MB/s。
ランダムリードが3.15MB/s、ライトが4.57MB/s。

HDD 2台をRaid0(ストライピングセット)にしているため順当にほぼ2倍の性能になっています。

BitLockerで暗号化後のベンチーマーク

BitLockerで暗号化直後と、54%使用後のベンチマークです。

Raid0 BitLocker CrystalDiskMark Raid0 BitLocker CrystalDiskMark HDD使用率54%

54%分(約4TB)のデータを埋める際はHDDをフォーマットしてからrobocopyでコピーしています。

■使用量0の状態
シーケンシャルリードが約360MB/s、ライトが約211MB/s。
ランダムリードが2.96MB/s、ライトが4.54MB/s。

■使用量54%の状態
シーケンシャルリードが約283MB/s、ライトが約171MB/s。
ランダムリードが2.58MB/s、ライトが4.08MB/s。

シーケンシャルライトが予想以上に低下しました。

VeraCryptとの速度比較

VeraCryptで暗号化後のベンチーマーク

Raid0 VeraCrypt CrystalDiskMark Raid0 VeraCrypt CrystalDiskMark HDD使用率54%

■使用量0の状態
シーケンシャルリードが約365MB/s、ライトが約347MB/s。
ランダムリードが1.24MB/s、ライトが4.64MB/s。

■使用量54%の状態
シーケンシャルリードが約286MB/s、ライトが約260MB/s。
ランダムリードが0.87MB/s、ライトが4.25MB/s。

…………………あれぇ~?

VeraCryptで暗号化直後はBitLockerよりもシーケンシャルリード/ライトが早かったので、これはVeraCryptのほうがパフォーマンス高いのでは?とデータの入れ替えをはじめたのですが、よく見るとランダムリードの落ち込みがヤバイですね。

BitLockerとVeraCryptのベンチーマーク比較

ちょっとわかりやすいようにBitLockerとVeraCryptのベンチマーク結果を並べてみます。

Raid0 BitLocker CrystalDiskMark HDD使用率54%Raid0 VeraCrypt CrystalDiskMark HDD使用率54%

どちらもHDD使用率54%の状態でのテストです。

BitLockerのシーケンシャルリードが約283MB/s、ライト171MB/sに対し、VeraCryptのリードが約286MB/s、ライトが260MB/sということで、たしかにシーケンシャルアクセスに関してはVeraCryptのほうが優秀。

だけれども、ランダムに至ってはBitLockerのリードが2.58MB/s、ライト4.08MB/sに対して、VeraCryptのリードが0.87MB/s、ライトが4.25MB/s。

ライトはVeraCryptが若干上回っているものの、ランダムリードがやべぇ…ほぼ3分の1です。遅すぎる。

いくらシーケンシャルリード/ライトで上回っていてランダムライトも同等といえど、もっとも頻繁に使うのはランダムリードじゃないでしょうか。

いやもちろん、用途によるんですけど、うちみたいにゲーム録画のデータを保存していてちょくちょくVegas Pro等の編集ソフトでトリミングしたり結合したりする場合、ランダムアクセスもけっこう発生すると思うんですよねー。

完全に巨大データの保管用ならVeraCryptで良いけれど、細かいアクセスをする可能性があるならBitLockerのほうが速度的には優秀かもなぁ。

まとめ

前回の「AMD(B450)環境でのRaid構築とBitLockerで暗号化後の速度比較」では使っているHDDの速度が150~160MB/sから40MB/s程度まで恐ろしく低下していたため、HDDを入れ替えてRaid0を構築しました。

原因としてSMR式のHDDであること、BitLockerで暗号化していること、の2点を予想していたため、今回BitLockerを外し、VeraCryptでテストをしてみたわけですが、予想が外れちゃいましたね。

現在までにわかったことをまとめると、

  • 暗号化の有無に関わらずHDDの容量が埋まってくると速度低下が発生する。
    具体的にはRaid0環境で約380MB/s(使用率0)が約280MB/s(使用率54%)まで低下
  • シーケンシャルリードライトが約40MB/sしか出なくなったSMR式のHDDをフォーマットしてから再度データを戻したところ、約110MB/sまで回復した。
  • BitLockerとVeraCryptの速度比較ではシーケンシャルリード/ライトはVeraCrypt優勢ながら、ランダムリードではVeraCryptのほうが3分の1程度のパフォーマンスしか出なかった。

前回も書いたとおり、あくまでうちの環境では、ということなのでこの結果を鵜呑みにはしないでください。

環境によっては結果が逆転することも十分にあると思います。

以上、どこかの誰かの参考になれば幸いです。

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