楽天モバイルを辞めるのは980円が惜しいのではなくきっかけを待っていたのだと思う
楽天モバイルが0円維持できなくなり、7月からは980円+税になることから、わー!改悪だー!と乞食はpovoに殺到しているだとか、980円くらい払ってやれとか、そんな話がちらほら聞こえてきますが、たぶんこの機会に楽天を離れる多くの人はキッカケを待っていたに過ぎないのではないでしょうか?
楽天モバイルに入ったきっかけ
ぼくがMVNOを使い始めたのは2012年3月からです。IIJmioの申し込み控えが残っているので間違いありません。実に10年選手。
それまではキャリアへ月額6,000円ほど払っていたのが1,000円以内で済むようになったわけで、月額5,000円、年間で60,000円。この10年で実に60万円ほど節約させて頂きました。
DTI、Biglobe、0sim、LINEモバイル、UQMobile、OCNモバイルONEなどなど、(面白半分で)いくつものMVNOを渡り歩いているので登録手数料の3,000円を考えると60万円は言い過ぎかもですが、中には月額500円のところもあったし、件の楽天モバイルに至ってはこの1年無料だったので、まぁ細かいことは置いておきましょ。
そもそもぼくは電話を使わないし、外出もほとんどしないのでスマホ自体がいらねーんじゃねーか疑惑があり、MVNOに関する記事を書いても参考にはならないだろうと当ブログでは回線についてはあまり触れてきませんでした。
ただ、自分からは電話を使わないと言っても、賃貸契約やらカードの申し込みやら緊急連絡先やら、電話番号が必須入力となっているケースは多いですし、いくら出かけないと言っても以前記事にしたような入院するケースもあれば、法事などでどうしても外に出なければならないケースもあり、そんなときはどうしたってスマホとデータ通信は必要です。
電話番号に関してはSMARTalk(旧:FUSION IP)というIP電話サービスを使う手があります。なんとクレジットカードさえあれば050からはじまる電話番号が持ててしまうし、IP電話アプリを使えば普通に通話もできてしまうのです。このサービス、メールを掘り返して調べたところ2013年から使っていました。実に9年もタダでIP電話番号を持たせてもらったことになります。ありがとうございます。
ただ、このSMARTalk、うちのブログでも「IP電話のSMARTalkの調子が悪いのでGS Waveに変更してみた」や「SMARTalkが着信せずに留守電になってしまうのでZoiperを入れてみた」といった記事を投稿しているとおり、けっこう不安定なので普通の人が普通に使うのはかなり難しいと思います。
ぼくは昔から普通じゃないくらい電話を使わないし、トラブルに遭うとむしろテンション上がるタイプの変人なので、主に書類に書くための電話番号として、そして年に1~2回程度、外で人と会うときの通話手段として使えれば、と利用してきました。
しかし、はじめて待ち合わせる相手と通話するときに限って不安定になるあたりがこれまた困ったものでして、そのうち電話付きのMVNOが安くなったら契約しても良いかなぁ~くらいには思っていました。そもそもここも元はフュージョンコミュニケーションズという会社でしたが、2007年に楽天に買収されているため、いつお得意のハシゴ外しがあるかわかりません。
そんなときです。楽天モバイルを知ったのは。
電話付きで、~3GBまでなら980円、エリアはまだ拡大中だけどエリア外でもau回線使えるから大丈夫よ、というPR文に飛びついてすぐに契約しました。…いや、ちょっとは不安でしたけどね。SMARTalkも楽天、SIMも楽天、となるとダブルでハシゴ外される可能性があるもの。
まぁそんときはそんとき、と勢いで契約したわけですが、契約完了してからはじめて最初の1年が無料、ということを知りました。なんか0円キャンペーンみたいなのが目には入っていたのだけれど、どうせ最初の1か月0円とかでしょ、とスルーしてたんですね。
ほーん、1年とは随分太っ腹だなぁ~と思いつつも、最初にエサをチラつかせてユーザー集まったら値上げするのが楽天の常とう手段です。大丈夫、楽天経済圏のヘビーユーザーだから、そんなのには慣れてる。
で、これが最初から値上げだったら「あ、はいはい、いつものやつね」とサラっと他社へ移動するだけでしたが、「auローミングやめまーす」「でも~3GBまでを980円じゃなくて0円にしま~す」とアメをぶらさげられてしまいました。
う、うーん、元々980円払うつもりだったのが0円になって、逆にアテにしていたauエリアがなくなる…これはマズイのではないか…そうは思いつつも、ほとんど出かけない超絶インドア派のぼくは、まぁええか、と楽天モバイルを続けることにしました。
ところが、「5G端末と楽天モバイルでたまに緊急通報のみになる問題はLTE Onlyで解決」で書いたとおり、5Gの普及に伴い圏外状態になって戻らないケースが頻発。この問題はLTE Onlyにすることでなんとか解決しましたが、これだって別に楽天がお世話してくれたわけじゃなくて有志が解決方法を模索し、それを真似させて頂いたに過ぎません。
auエリアの件といい、緊急通報のみになる問題といい、楽天への不信感はつのるばかり。
(嘘です。やっぱこのいい加減さが楽天らしいな、とちょっとわくわくしてました。)
それに最近は数か月に1回くらいは人に会う機会も出来てきました。引きこもり卒業です。そんな折、待ち合わせ等で電話をすると、こちらの声だけが聞こえない不具合が連発。
固定電話相手では特に問題はないんですよ。うちだけかも知れませんが、iPhone相手だと高確率で声が届かない問題が発生している気がします。
仕方がないので050のSMARTalkで電話する始末。そう、電話番号を取るために楽天モバイルにしたのに、結局050のIP電話使ってるんかいって話ですわ。
もうね、こうなってくると楽天モバイルから離れたくて仕方ないのだけれど、うーん、0円で使わせてもらってるし、それで文句言うのもなぁ、と黙っていたわけです。
ところが先日の三木谷会長からの「ぶっちゃけ、0円でずっと使われても困る」発言。
渾身のギャグかな?www
カバー率は低いわ、LTEOnlyにしないと緊急通報以外できなくなるわ、iPhone相手に声届かないわ、そんな状態でよくぞ言ったものです。
あ、誤解のないようにちゃんと書いておきますけど、全然怒っても憤ってもいませんよ。だっていつもの楽天だもの。
ただ粛々と他社へ移動するだけの話です。また面白いことはじめたら使わせてもらいま~す。
楽天モバイルからの移行先は”とりあえず”povo2.0にしてみた
NUROモバイルが音声通話付きSIMで月額792円と安そうだったので、最初はNUROのつもりでしたが、0円乞食の移動先はpovoだ~!という声がちらほら聞こえてきたので、乞食なぼくは乗ってみました。
そのため、ろくに調べずに申し込んだのですが、基本0円なんだけど、データ通信したいときだけ「24時間330円」とか「7日で1GB 390円」とか「30日で3GB 990円」とかトッピングを買って付け足す感じらしいです。
えー、じゃあ、ちょっとスーパーに買い物に行ったときにメールチェックしたい、と考えると結局毎月990円払うことになるじゃん、と思ったのですが、トッピングを付けなくても128kbpsでのデータ通信は可能、なのだそうです。
おほ~、そりゃ太っ腹じゃないですか。0simだったかDTIだったかで、ガチで何か月も128kbpsだけで運用していたことあるので、ぼく的には楽勝っすわ。半年に1度660円分トッピングしてないとアカウント削除されるとも聞くので、完全に0円運用はダメらしいけど、そのくらい全然良いでしょ。というか、削除前に警告はくるのかな?そしたらそのとき払う感じにしたいんだけど… だめかしら… まぁ実際に運用してみるのがてっとり早いっすね。
povo2.0申し込み時、本人確認用の撮影には要注意
さて、記事にするつもりなかったので申し込みした際のスクショはないのですが、注意点があるので書いておきます。
本人確認書類の斜め撮影では厚みがわかるように撮影すること
povoはスマホアプリで申し込みをする仕組みで、そのアプリ内で本人確認用の撮影をするのですが、これがちょっと特殊。
免許証かマイナンバーカードを撮影することになるのですが、ぼくは2回も本人確認で蹴られました。実際にこんなお断りメールが届きます。
お申し込みいただいた内容で「povo2.0へのご加入/SIM再発行」を受け付けることができませんでした。
以下の原因が考えられます。
<新規をお申し込みの場合>
・ご提出書類と申し込み内容が相違している場合
・ご提出書類が不鮮明な場合
・同一のご契約名義で6回線目以上をお申し込みの場合
・過去にpovo2.0のご契約を短期間で解約された場合
<SIMの再発行をお申し込みの場合>
・ご提出書類と申し込み内容が相違している場合
・ご提出書類が不鮮明な場合
お手数ですがお申し込み内容をご確認いただき、「ご提出書類と申し込み内容が相違している場合」「ご提出書類が不鮮明な場合」については、再度povo2.0アプリよりお手続きをお願いいたします。
なお、「同一のご契約名義で6回線目以上をお申し込みの場合」はお手続きを承ることができません。
また、過去にpovo2.0のご契約を短期間で解約された場合は、一定の期間、お申し込みを制限させていただくことがあります。
※現在ご契約中の回線についても、後日の調査により、「同一のお客さまによる6回線目以上のご契約」や「過去にpovo2.0を短期間で解約された方のご契約」であることが確認された場合は、該当回線を解約させていただくことがあります。
思い当たるフシがひとつもねえ!
と思ったので、失敗した直後、またもう一度povoアプリで、免許証(表)の撮影、免許証(裏)の撮影、免許証(斜め上)の撮影、をして申し込みましたが、また全く同じお断りメールが来ました…。
どういうことなのかググってみると、同じようにpovoの本人確認で苦労している記事がわんさか出てくる出てくる。
主に、免許証の斜め撮影で失敗しているケースが多いようです。実例を見せられて、こんな感じで撮影するように~っと出てくるのですが、それよりももっと斜めにして、ちゃんと免許証の厚みがわかるようにしないと蹴られる可能性が高いみたい。
3回目は厚みがわかるように、という配慮に加え、興味本位でマイナンバーカードにしましたが、無事本人確認が通りました。ちなみに、撮影回数が一回少ないのでマイナンバーカードのほうがちょっぴり楽かも。
povo2.0申し込み後、翌日にはSIMカードが届いた
…………………早すぎてびっくりなんだが。
いろんなニュースサイトで「楽天モバイルからの移行でpovoが混雑している!」みたいなこと書いてあるのに、めっちゃスムーズだったんですけど。
内容物はこんな感じで、宅急便コンパクトで送られてきました。
いまどきはマルチSIMで、自分で好きな大きさにカットできるので配送もスムーズなのでしょうね。
スターターガイドによると、まずはpovoアプリでSIMの有効化をしてくれって話なので、povoアプリを開きます。
■[povo2.0への回線切り替え/SIMの有効化]をタップ
書いてあるまんまですが、20時以降にSIM有効化をすると翌9時以降に回線が切り替わるのだそうです。すぐに確認できるように、できるだけ9:30~20:00の間にSIMの有効化をしたほうが良さそう。うちの場合は、幸いまだ14:48だったので、このまま手続きを進めました。
■[バーコードをスキャンする]をタップして、SIMカード裏面をスキャン
うちの場合はバーコードをスキャンしてから1分足らずで、「【povo】povoのご利用開始のお知らせ」という件名のメールが届きました。
このメールが届いたら、スマホの電源を切り、SIMカードを入れ替えます。
いまどきはAPN設定も簡単なものです。
メニューはちょっと深いところにあって、Androidのバージョンごとにやや違うかもですが、[設定]→[ネットワークとインターネット]→[モバイルネットワーク]→[詳細設定]→[アクセスポイント名]みたいな感じで辿っていけばAPN設定に行きつくハズ。
そこで[新しいAPN]を選んだら、あとはAPNに「povo.jp」を入力するだけです。たぶんデフォルトで問題ないと思うけど、APNプロトコルが「IPv4/IPv6」になっていることも一応確認、かな。
楽天モバイルのSIMを返送する
キャリアや一部のMVNOではSIMカードの返送が不要なところもありますが、楽天モバイルの場合は解約時に返送が必要なので、封筒に入れて返送します。
https://network.mobile.rakuten.co.jp/faq/detail/00001247/
まとめ
思ったより長くなってしまいましたが、「いま楽天モバイルから移行する人が多いのはお金云々よりもきっかけを待っていた人が多いからかもよ~」というお話でした。
ついでにpovo2.0の申し込みからSIM有効化までの手順についても書きましたが、別にpovo2.0をオススメしているわけではありません。先述したとおり、おもしろそうだから乗ってみたに過ぎません。
いまどきはわからないけれど、昔からMVNOをやってる人は節約よりも面白そうだから、で使ってる人も多いんじゃないかなぁ。
複雑なことを楽しめない人はOCNモバイルONEとか、UQMobileとか有名どころ使っとけ~。