システムの割り込みのCPU使用率が高すぎるのでUSB冷却ファンを買ってみた
先日投稿した「システムの割り込みのCPU使用率が高いときはCPU温度も要チェックかも」では、なぜかCPU温度が上がるとタスクマネージャー上で「システムの割り込み」のCPU使用率が異常に上昇するので内蔵HDDを外付HDDへ変更することで対処しました。
これでいったんCPU温度が56度まで下がったものの、室温が上がったり、自動バックアップタスク等の高負荷時にまたCPU温度が上がるのではないかと思い、この数日観察してみました。
CPU温度が60度を超えるとパフォーマンスが低下
うちのBeeboxというNUCだけの現象かも知れませんが、CPU温度が60度を超えるとタスクマネージャー上でシステムの割り込みのCPU使用率が増えることがわかりました。具体的には15~20%近辺で貼り付くため、パフォーマンスが著しく低下します。
いわゆるサーマルスロットリングが発生しているのではないかと思いますが、それによってCPUが冷えているわけでもないのが悩ましいところ。
というのも、上の写真のとおり、非常にコンパクトで中身がみっちりと詰まっているPCなため、M.2.SSDの熱が主な原因っぽいんですよね。
こんなコンパクトなPCにNVMe対応で3,000MB/sもの速度が出るM.2.SSDを搭載したぼくがアホなのですが、こいつがすぐに熱くなる。具体的には68度です。
そして基盤を伝ってすぐ近くにあるCPUの温度も同じく68度まで引き上げられる。
いくらサーマルスロットリングでCPUクロックを落としたところでCPU温度が下がるわけがありません。原因はSSDなんだもの。
かといって、SSDを発熱の少ないSATAタイプに買い換えるのも少々勿体ない。
外付けのUSB冷却ファンを導入
ということで、USB接続で使える冷却ファンを買ってみることにしました。
具体的にはコレ↓
ファンサイズは12cmで、2台1組になっているUSB冷却ファン。お値段も1,888円とお手頃。
SSD買い換えるよりも安上がりですし、そもそもSSDを低発熱タイプに買い替えたところで、NUC自体が発熱多いのは間違いないのでどのみち冷却は必要だろうと考えました。
箱の中には12cmファンが二段重ねになって入っていました。
パッケージの中身は以下のとおり。
- 風量調整スイッチ付きの12cmファン2個(ケーブルで接続されているためファン同士は20cmくらいしか離せない)
- ネジ
- 説明書
実にシンプルです。
12cmファンだと1500RPMくらいの製品が多いのですが、1500RPMってわりと音が大きいです。設置場所によっては気になるかもしれない、と考え、回転数が調整できるタイプにしました。900rpm、1200rpm、1500rpmの3段階に調節可能です。
12cmファンの厚みは約3.4cmで、PCケースに使われる12cmファンとしては標準的です。
外付けのUSB冷却ファンの設置方法
見てのとおり、いかにも排熱の悪そうな棚にNUCを設置しています。
しかも、光回線のONUや無線LANルーターも同じ場所。回線の都合上、こうして一箇所にまとめている人も多いのではないでしょうか。
そして無線LANルーターもこれでなかなかの発熱量で、触るとかなり熱いです。
そのため、まずは棚の後ろから前方向に風を送出することで排熱を試みました。
結果、CPU温度は68度から48度まで低下。効果は劇的と言って良いでしょう。
尚、回転数は真ん中の1200rpm。近くを通ると「あーファンまわってんなー」と感じるくらいの音が出ます。わかりづらいかw
回転数を最小の900rpmにするとCPU温度は51度くらい。これでも十分冷えてはいます。
しかし、設置してみて思いましたが、NUCも内部にCPUファンを装備しているため、筐体の後ろから排熱します。そうすると、NUCから後ろへ向かって送出される空気と、棚の後ろからの12cm冷却ファンの空気がぶつかって排熱に無駄が多い気がしてきました。
風の方向は下から上に向かって吹き付ける形です。固定は付属のネジではなく、百均の結束バンドを使いました。
棚も百均で買ってきた突っ張り棒とプラ製の棚で、ちょっとだけパンチ穴が空いていますが、風の通りはあまり良くありません。
がしかし、効果は更にUP。冷却ファンの回転数を最小(900rpm)に落としても、CPU温度が46度まで低下。
おぉ、やはりNUCのファンとぶつからない流れにしたほうが冷却効率が高かったらしい。
これで棚がもっとメッシュ構造で風通しが良ければ更に冷えるのかも知れません。しかしまぁ高負荷時ですら50度超えないなら十分十分。
尚、どちらの温度計測もバックアップ作業等、SSDがフル稼働している状態でテストしました。
まとめ
- うちの環境限定かもわからんけど、CPU温度が60度を超えるとタスクマネージャーでの「システムの割り込み」のCPU使用率が異様に高くなり、パフォーマンスが低下する。
- 内蔵HDDを外付けにすることで、一時的に56度まで下がったものの、高負荷時には68度まで達し、やはりCPU使用率が高くなってしまった。
- そこで外付けできるUSB冷却ファンを購入し取り付けてみた。
- PCの下から吹き付けるように設置することで、高負荷時でもCPU温度が46度まで低下。
といったところでしょうか。
見た目はちょっとアレかも知れませんが、USB冷却ファン、良い製品ですね。
前々から無線LANルーターの爆熱も不安だったのでルーターも冷え冷えになって一石二鳥です。
Amazonのレビューを見ると、こうしたPC機材だけではなく、テレビボードなどの狭い空間に設置したHDDレコーダーやPS4などを冷やす目的で使っている人もいるようです。なるほどなぁー。
正直、基盤直接ならまだしも、ケースの外側から風をあてる程度でここまで冷えるとは思ってもみなかったので、けっこう感動しています。
精密機器の発熱で悩んでいる人はUSB冷却ファン、試してみると良いよ!