消費電力を測るならワットチェッカーよりスマートプラグのほうがオススメな理由
ワットチェッカーって便利ですよね。
エコが叫ばれる昨今、待機電力を食っている電化製品を見分けるために使うも良し、ブロガーなら商品レビューでガジェット類の消費電力の実測値を検証するために使うのも良いでしょう。
特にPC自作派にとってはPCパーツの入れ替え時に消費電力を調べてパーツごとの消費電力を調べるのにも便利だし、ATX電源の容量を決めるためにベンチマークを動かしながらピーク時の消費電力を計測するのにも使えます。ATX電源はその最大容量の50%くらいで使うのがもっとも電源効率が良くなるため、普段の消費電力量を調べるのはとても大事なんです。
例えば上の写真は「ZOTACのRTX 2060が届いたのでGTX970との比較とか」という記事で掲載したワットチェッカーの写真です。RTX2060を積んだPC上でSteamVRのベンチマークを実行した際の消費電力で約208Wというのがわかります。
…しかし、便利は便利ですが、記録にしようと写真撮影をはじめるとこれがなかなかに使いづらいのです。当たり前のことながら、ワットチェッカーはコンセントに接続して使うモノですし、延長ケーブルを使って撮影しやすい場所まで伸ばして、照明を気にしながら撮影する…これがなんとも面倒くさい。実際に使わないとピンと来ないかもですが、この古臭い液晶はカメラに写りづらいのです。世のブロガーはワリと苦労しながら撮影しているのですよ。
まぁ、そんなの撮影せずに数字だけ書けば良いじゃんって言われたらそのとおりなんですけど。でも画像検索しませんか?
ぼくは画像検索めっちゃします。購入検討中のタブレットPCの型番を入れて、「〇〇+消費電力+実測」「〇〇+実測重量」など。文字だけで検索すると、うちのブログのように無駄に文章ばかりがたくさんあるページが表示されてウザいのでw 画像検索するとすぐにワットチェッカーの写真や、キッチンスケールの写真が出てきて、実測重量や消費電力がわかって便利なんですよね。
そんなわけで、うちでもなるべく消費電力を調べる際は写真にしていたのですが、だんだん撮影が面倒くさくなってきましたし、もうちょい詳しく、具体的には1ワット以下、小数点以下1桁まで表示できるワットチェッカーが欲しいなぁ~と思ったんです。
SwitchBotプラグミニを買ってみた
最初は0.3W~測れるというサンワサプライのワットモニターを買うつもりだったんです。撮影は面倒だけど手持ちのワットチェッカーよりはコンパクトだし、0.3W~測れるのは魅力的。
ところが、例によってAmazonの「この商品を買った人はこの商品もチェックしています」を眺めていたら、スマートプラグが出てくるではないですか。なんでだ。
スマートプラグってスマホやスマートスピーカーと連携して電源ON/OFFしたり、スケジューリングする装置じゃないのか。消費電力関係ないやろ…と思ったのですが、よくよく調べてみると消費電力を測れるスマートプラグがあることがわかりました。
え、それならワットチェッカーより便利じゃね? しかもまだブログでは紹介してなかった気もしますが、うちはSwitchBotの湿度計を使っています。温度と湿度を記録してスマホでグラフで見られる便利アイテムなんですが、どうせなら同じところの製品にすれば1つのアプリで湿度計もスマートプラグも管理できそう。
ということで、こちらの「SwitchBot プラグミニ」を買ってみました。
実は説明をよく読まずに購入したのですが、なにげにWifi対応。(2.4GHz帯のみ)
普段あまり気にする人もいないかもですが、コンセントって実は左右に決まりがあって、左側の長いほうがコールド側(アース側)、右の短いほうがホット側と呼ばれます。壁コンセントの場合はまず間違いなく、ちゃんと長短があるので問題ありませんが、そのへんテキトーな電源タップだと両方同じ長さのため、SwitchBotのプラグが挿さらない場合があります。
実際うちにある電源タップのいくつかはSwitchBotのプラグが入らなかったので、壁コンセントに直付けしました。
メス側はこの写真で見てわかるくらいに長短がハッキリしており、オス側よりもシビアです。長短しっかりしているのは好感が持てるのですが、短い側がシビアすぎて挿さらない延長ケーブルが何本かあったので、ここはもうちょい融通効かせてほしかったかなぁ。
注意書きとか消費電力とかPSEマークとか。ざっくり言うと電気ストーブなんかを遠隔操作するとあぶねーからやめろ、みたいな話です。
SwitchBotアプリに機器を追加する
うちにあるSwithbotの湿度計は、スマホにSwitchbotアプリ入れたら、あとは湿度計側のペアリングボタンを押すだけで簡単に登録できました。
同じようなもんだろうと思っていたのですが、プラグミニの場合は遠隔操作が可能なため、ちょっとだけ手順が多かったです。
我が家の場合は既に湿度計が登録されています。ほぼリアルタイムで現在の温度と湿度が表示されるし、グラフ表示にすれば最短で2分ごとくらいの温度/湿度の推移が見られるので、加湿器のある/なしで湿度変化を記録したりするのにとても便利でした。機会があればブログでも紹介したい。
既にSwitchbotプラグミニはコンセントに挿した状態だったからなのか、もう検出されていたので、ポチっとタップ
プラグミニの裏面に書かれていたのと同じことですが、暖房器具や生命維持装置みたいな誤動作したらヤバイやつで使うなよ!消費電力高すぎる電化製品もやめとけよ!な!な!?というアレです。
Amazonのレビューを見るとわかりますが、消費電力1500Wのデロンギ(オイルヒーター)で使う頭おかしい人とかいるので大事。まぁそういう人はこんな注意書きすら読まないんでしょうけど。
あれ?さっきBluetoothでペアリング完了してなかった?なんでまたペアリングみたいなことするん?と思ったのですが…
■Wifiネットワークに接続するこのためだったんですね。たぶん。
消費電力計のつもりで買ったのでWifi設定が現れてびっくりしてしまいました。そうか、これスマートプラグだもんな…。Wifi環境は必須っていうわけか。
複数のスマートプラグ、のみならず、湿度温度計など、いろいろ接続できるため、それぞれに名前やルームを設定して管理することができるようです。
うちでは湿度計とスマートプラグの2台だけですけど、このアプリ自体には登録上限はないそうで、どちらかというとBluetoothやWifi側のほうの制約で台数が制限されるみたい。Wifiルーターによって最大接続数の上限あるじゃないですか。アレです。Bluetoothも機種によるけれど、スマホに登録できるBT機器の最大数は7台くらいじゃなかったかな。
これでSwitchBotアプリでプラグミニも湿温度計も管理できるようになりました。ただ、プラグミニのほうはちょっと怖くて、このアイコンを1回タップするだけで即座に電源のON/OFFが出来ちゃうんです。
つまり、パソコンとか接続していた場合でも、ちょっとスマホで誤タップしただけで電源オフになっちゃうんですよ。この後、消費電力のチェックを行いますが、このテスト中に誤タップをやらかしてしまい、パソコンの電源をバチン!と切ってしまいました。
Switchbotアプリの設定画面から、電源オン/オフ時に確認画面を出す設定があるので、そちらをオンにすることを強く推奨します。
実際にSwitchBotで消費電力を計測してみた
ワットチェッカーでは2Wでしたが、SwitchBotでは小数点以下1桁まで表示されるため、2.3Wとわかりました。
■PCの電源オンからWindowsが起動するまでの消費電力は82.3W
一番ドキドキしたのがここです。いまどきのWindows PCはほんの10秒くらいで起動してしまうので、ちゃんと計測できるか不安だったんです。ワットチェッカーならリアルタイムだけれど、SwitchBotはあくまでスマートプラグが本業であって、消費電力のデータがリアルタイムに送信されるのかなぁ~?と。
実際やってみたら、およそ1~2秒遅れて消費電力が表示される感じだったので、OS起動までの消費電力もバッチリわかりました。
GeForce RTX 2060環境での消費電力の実測
■Core i5 10400F+RTX-2060環境でのアイドル時の消費電力は約34.8W
ちょうどグラボをGeForce RTX-2060からRadeon RX6600へ切り替える準備中だったので両方で測ってみることにしました。
■Core i5 10400F+RTX-2060環境でのFF15ベンチ中の消費電力は約286.7W
普段やっている3Dゲーム中はだいたい消費電力120Wくらいなので、FF15ベンチの消費電力やべーですね…。今使っているPC電源は550W電源で、次はもっと容量減らそうと思っていましたが、286Wも使うゲームがあるとなるとちょっと考えさせられます。
Radeon RX 6600環境での消費電力の実測
■Core i5 10400F+RX6600環境でのアイドル時の消費電力は約30.5W
グラボをRTX2060からRX6600へ載せ替えたら、アイドル状態での消費電力が4.3Wも減少しました。
静音で省電力と言われるXbox Series Sのアイドル状態での消費電力が25W(ワットチェッカー調べ)だったことを考えると、Windows PCで30.5Wはかなり素晴らしいと思います。
■Core i5 10400F+RX6600環境でのFF15ベンチ中の消費電力は約236.1W
FF15ベンチ中の消費電力も286.7Wから236.1Wと、50.6Wも減少しました。これは劇的。本題から外れるので詳しくはまた別の記事で書きたいと思いますが、スコアもわずかながら上昇しているのに消費電力が減少していることに驚きです。
■Core i5 10400F+RX6600環境で実際にゲーム(Forza5)をプレイした際の消費電力は約95.1W
同じ3Dゲームでもタイトルごとに全然消費電力は違うので、あくまで参考程度の話ですが、このForza Horizon 5をXbox Series S上でプレイした際には消費電力が約75Wだったため、このPCならどのくらいかな?と気になって調べてみたのでした。
Xbox Series Sの省電力性能には敵わなかったものの、PC側のグラボ性能はXbox Series Xに近いですし、何よりゲーム専用機と比べたら出来ることが段違いに多いわけで、それで20W程度の消費電力差なら許容範囲かなと思いました。
第12世代のCPUにしたら更に消費電力落ちるかなぁ? ちょっと試してみたい気がしています。
まとめ
さて、ここまで徹頭徹尾、スマートプラグをワットチェッカー代わりとしてしか使っていないため、こんな記事が誰かの役に立つのか不安しかありませんが、今後もたぶんワットチェッカー代わりとしてしか使わないので、ぼくに書けることはコレしかありません。
いやーだって音声で電源のオン/オフしたいとか微塵も思わないし、遠隔での電源オン/オフもスケジューリングもいらないんですよね…。
ただ、消費電力をトリガーにした通知機能があるため、例えば洗濯機の電源がオフになったことを検知して、「洗濯終わりましたよー」みたいな通知をスマホに送ることは出来そうで、これは便利かも知れません。
もし実際にそういう使い方をしてみたら、また別の記事としてアップするかも知れませんが、とにかく今回はワットチェッカー代わりにSwitchBotを使ってみたら、なかなか便利だった、というお話でした。
- ◎SwitchBotなら消費電力が小数点以下1桁までチェックできる
- ◎アプリでほぼリアルタイム(厳密には約1~2秒遅れ)で消費電力がわかり、スクリーンショットも撮りやすいため、計測が便利
- ◎定価1980円とワットモニターより安いし、いつも10%クーポンを配ってる
- △グラフ機能は最短で日単位で湿度計のような2分ごとの細かなグラフ表示は期待できない
- △遠隔操作しない人にとってはWifi必須なのは邪魔くさいかも
まぁ最後のはスマートプラグに何の因縁をつけてんだって話ですが、グラフはちょっぴり残念ですね。2分単位とは言わずとも、1時間単位くらいで記録を取れたら、日中何時~何時に一番電気使ってるのかなぁ~とか調べやすい気がしました。
気になったのはそのくらいで、あとは価格を含めてすべてにおいてワットチェッカーやワットモニターよりも便利だなぁ~と感じました。今まではこういう計測をする際、PCとコンセントのあたりを行ったり来たりしながらせわしなく撮影していたのですが、これがスマホひとつで確認できるため、とても楽になりました。
用途にもよるのかも知れませんが、消費電力さえわかれば良いんだよ、という人にはワットチェッカーよりもスマートプラグのほうがスマホで確認できて便利だと思いますよ!
尚、別にSwitchBotの回し者でも案件でもありませんから、好きなメーカーの(消費電力がわかる)スマートプラグを選んでね。