Amazonで激安ウールコートを買って意外とアリだと思った話
ここ数年で、Amazonのマーケットプレイス(マケプレ)に中国のお店が爆発的に増えた気がしています。
かなり前からAlibabaやAliExpressの影響で、個人輸入がしやすくなったこともあり、特に中華タブレットと呼ばれる中国製造、中国販売のガジェット類などを個人輸入するのがそれなりに流行っていました。
ぼくも何台か個人輸入して遊んでいましたし、タブレットPCに限らず、撮影で使うストロボやレンズ、マウスパッド、電子タバコなどなど、いろんなものを個人輸入しています。ほとんどのものはクオリティがかなり低いので、そのへんは割り切って購入する感じで。
そうして日本でも購買層がいることがわかったからなのか、中国のお店がAliExpressではなく、日本のAmazonに出店するケースが増えてきたのかなぁ。数年前までは日本のお店がAlibabaとかでまとめて輸入して日本で販売していたのですけど、なんか最近は販売元を見ると普通に中国の住所が載っていて驚きます。
Amazon直販とマーケットプレイスの違い
マーケットプレイスとは要するにAmazonのシステムを利用して出店する仕組みなので、Amazon直販とは全然別物なのですが、ページの見た目が全く同じなのでパッと見わからないんですよね。
たった一行ですが、そこを見分けるための一文が商品ページに必ずあり、下記のようになっています。
- 「この商品は、Amazon.co.jpが販売、発送します。」と書かれている場合
→ Amazonが販売・発送するので返品交換や保証内容は安心のAmazonクオリティ - 「この商品は、○○が販売し、Amazon.co.jpが発送します。」
→ Amazon FBAという仕組みでAmazon倉庫からの発送となるため、お急ぎ便等が使えるのが特徴。 販売店は○○に書かれているお店なので、保証内容もそのお店次第。いわゆるマケプレ。 - 「この商品は、○○が販売し、○○が発送します。」
→ 販売も発送も○○に書かれているお店なので、どこから送られてくるかも、保証内容もそのお店次第。当然これもマケプレ。
店名の部分がリンクになっており、クリックすると特定商取引法に基づく表記が表示されるため、そこを見れば日本のお店なのか中国のお店なのか、というのがわかるわけです。
品質はそれなりに覚悟する必要がある
日本で買ってもMade in Chinaのモノばかりなのだから、中国から直接買っても同じだろう。何なら中間マージン取られない分だけそのほうが良いくらいだ、と言う人もいるのですが、いやぁ……もう何年にも渡り、100以上の商品を個人輸入してきていますが、「中国製造/日本販売」と「中国製造/中国販売」はけっこう違います。
ガジェット類はそもそもそれなりに大きいところじゃないと作れないので、まだマシなのですが、アパレル系や小物で安いものは日本だったらB級品として弾かれるようなモノも普通に送ってきます。
ただ、そこをちゃんと理解した上で、つまりB級品でも構わないと割り切って利用する分には安くて良いかなと思うのもまた事実。
今回はショート丈のウールコートを買ってみた
コート類はAliExpressで直接輸入したこともあるのですが、モノは気に入ったのにサイズが微妙に合わなくて泣く泣く処分したという過去があります。
しかしAmazonなら「試着後も30日以内なら返品無料」というありがたい仕組みがあります。全商品がそうとは限らないのですが、対応している商品はちゃんと「返品無料」と詳しい条件へのリンク付きで記述があります。
今回のウールコートを購入する前にも既に利用しており、そのときはM65フィールドジャケット風のコートを購入したのですが、生地はぺらぺらだわ、サイズも合わないわ、ということで返品しました。Amazonさまさまですわ。
ずっしりと重いフィールドジャケットが欲しかったのですが、どうも似たようなのしかなさそうなので、そこはもう諦め、メルトンウールのコートなら、それなりに重みがあって風を通さないだろう、と買ってみたわけです。
安物ウールコートはしわしわ
コートといえば普通は数万円しますし、スーツの上に着るのなら最低限5~6万から、というイメージがあります。実際うちにあるビジネスコートも6万以上はしたハズですが、もう10年以上使っているのに全然くたびれないので、むしろ安い買い物だったと感じています。
しかし、今回買ったのは5,399円という目を疑うような価格。先述のコートの消費税くらいw
これでまともなモノが届くとは到底思いませんでしたが、近所のスーパーに買い物に行くときにいつも着ていたフィールドジャケットがもうぼろぼろになってしまったので、代わりのモノを探していました。
それに、良いモノを長く使うばかりが良いこととはぼくは思いません。ビジネスコートのように自分よりも相手を不快にさせないための服装と、プライベートで自分が気にいることが最優先の服装では選び方も違うと思うのです。プライベートでは自分が気に入ればそれで良いのだし、気分でちょくちょく買い替えるのも楽しいくらいなので安物バンザイです。
ということで、特に期待せずに買った5,399円のコートがこちら。
いやぁ、なかなかのくたびれっぷりです。
通販でお洋服を買った場合、折り畳まれた状態で発送されるため、ある程度折れ曲がっているのは普通ですが、ここまでくっきりシワが刻まれているのは中国発送ならではという感じがします。日本のちゃんとしたお店で買った場合はハンガーにかけてある状態のものをふわっと包んで送ってくるためか、ここまでしわくちゃにはなりません。中国のお店の場合は船便でぎゅうぎゅう詰めにして発送しているのか、あるいは折りたたんだまま長期間保管しているのか、こんなふうに折れ曲がっているケースが多いです。というか、ぼくが何度か個人輸入した限りでは中国販売のお洋服は100%の確率でしわしわ。
スチームアイロンでウールコートのシワを伸ばしてみた
ウールコートをハンガーにかけた状態で、スチームアイロンのスチームショットをプシュー!プシュー!としてみましたが、どうでしょう。まだちょっと目立ちますかね。
あんまり良い生地を使ってないし糸も弱そうなので、一度にシワを伸ばすと痛みそうなんですよね。なので、あとは実際に着て、体に馴染ませてから、まだ気になるシワがあったらその都度スチームショットで伸ばすって感じでいこうと思っています。
胸ポケットは飾り
なんだろう、このポケットのない胸ポケット。流行りなんですかね。最近2~3着コート買ったんですが、どれも胸ポケットはファスナーだけあってポケットがない飾りなんです。まぁ流行りというよりコスト削減なのでしょうね。でもこんなのでコスト削減になるのかしら。
あと内ポケットはちゃんとありますが、見てのとおり、余り糸が出てること出てること。この内ポケットだけではなく、あちこちに余計な糸が飛び出ているので、これもチョキチョキとメンテしてあげる必要があります。
まとめ
最後に5,399円の安物のウールコートを買ってみた感想。- ◎デザインは普通に格好良いと思う
- ○けっこう厚手で関東地方なら真冬でも全然問題ない防寒性がある
- △ホコリが付きやすいのはウールコートの特徴とはいえ、買った直後から糸くず多すぎ
- △シワも多すぎ
- △ファスナーの上げ下げで少しひっかかる
- ◎値段ですべてを許してしまえる
ということで、いやぁ意外とアリなんじゃないですかね、このウールコート。
けっこう防寒性高いし、デザインも悪くないです。
格好つけたい場面で着られる品質ではありませんが、そこはメンテナンス次第で多少はマシになるかなぁ。シワとか糸くずとか。
ぼくのようにちょっとお腹の肉が気になる人の場合、ダウンジャケットとか着ると余計丸っこい感じに見えちゃうので、スーツっぽい固いデザインのお洋服のほうが良いんですよね。
かといって、そこまでお高いコートも買いたくないよ、という人の場合、このくらいので妥協しちゃうのもアリかも、と思いました。
まぁ来年にはまた買い替えてそうな気もしますけど、それはそれで楽しめて良いんじゃないかな。