GamePassで勘違いしやすいポイントと月額425円での利用方法をつらつら語る
約2年ほど前にはじまったMicrosoftのゲーム配信のサブスク、GamePassですが、名前くらいは聞いたことがある人も多いだろうし、何やら裏技的な方法で3年間は安く利用できるんでしょ、くらいまではご存知の方もそれなりにいるかも知れません。
かくいうぼく自身、サービス開始した2年前(2020年4月頃)からGamePassは気になっており、加入する気はあるものの、いくつかの事情によりずるずると2年も放置していました。そして最近になって3年分のLiveGold変換を行い、GamePassを楽しんでいるのですが、もっと早く加入しておいても良かったなぁ、という思いから、GamePassについて勘違いしやすそうなポイントと、なるべくお得に利用する方法についてまとめておこうと思います。
お急ぎの方用に簡略版を書いておくと下記のとおり。
- GamePassは月額1,100円(もしくは3年払いで425円/月)で400本近いゲームが遊べるサービス
- Xboxを持っていなくてもPCだけでも利用可能
- たまにXbox(コンソール)専用ゲームもあるけどクラウドでWebブラウザからもプレイ可能
- もちろんAndroid等のスマホからでも利用可能
- Gold変換とは、安価で販売されているXbox Live Gold 12か月分5,072円を3年分買い、GamePassに変換するという正規の方法
Xbox専用のサービスという勘違い
まずはじめに、ぼくが2年前にXbox GamePassという名称を聞いて勘違いしたのがコレ。「Xbox Game Pass」という名前なのだからそりゃXbox専用のサービスだろう、と思いました。
Xbox自体は嫌いじゃありません。Xbox 360もEliteも持っていましたし、Xboxのオンラインゲームは(個人的な主観ですが)ユーザーが暖かいように感じるんですよ。ユーザー数が少ない自覚があるのか、新規ユーザーにめっちゃ親切なの。
はじめてXboxでオンラインプレイしたのは確かライオットアクトというクライムアクション系のゲームだったと記憶しています。ゲームを開始すると自然とオンラインになる仕組みだったか、もしくは乱入歓迎モードみたいなのを選んでいたのか、ともかくプレイ中に突然知らない人が入ってきました。
「こんばんは~」「ミッション進めてるんですか~?」
突然スピーカーから流れる音声。今から16年くらい前のことですから、ボイスチャットも今ほど普及してはいませんでしたし、ヘッドセットも持っていなかったため、驚き戸惑い混乱しました。やばい、どうしよう、どうやって意思疎通しよう、テキストチャットないの…!?なんで!?と。
ゲーム機にキーボードを繋げる発想もなかったため、ゲームコントローラーで四苦八苦しながら「すみません、マイクないです」と文字を入力しメール送信。「了解了解!全然オーケーです。お手伝いしますよー。そうそう、わかりづらいんだけどここにアイテムが~」などと言ってミッション進行を数時間にわたり手伝ってくれました。
そのオンライン協力プレイがあまりに楽しかったものだから、最後にもう一度メールで「あした、マイク、買ってきます」と連絡し、その後その人とはフレンドとなっていろいろなゲームをプレイしました。Xbox買ったならGears of Warは必修科目だよ~、と言われ、FPS(TPSか?)をはじめて体験したのも良い思い出。
…盛大に脱線しましたが、そんなこんなでXboxには良い印象があり、新しいXbox Series S/Xにも興味はありました。ただ、PS5が出るとわかっている上、PS5でしかプレイできないゲームタイトル(たとえばEDFシリーズ)があることもわかっているため、PS5とXboxの両方を買うのもなぁ…どちらか片方買うならPS5かなぁ…というふうに思っていたので、GamePassについても自分には関係ないとスルーしていました。
Xbox GamePassはPCでも使える
ところが、どういう経緯だったか…Twitterだったのかなぁ…「PC版のドラクエ11Sがでた」「しかもXbox GamePassなら無料」みたいなPRかつぶやきを見かけて頭の中が「???」で一杯になったんです。
- ドラクエ11の完全版11Sが出る → わかる
- PC版のドラクエ11Sが出る → わかる
- ドラクエ11SがXbox GamePassに入ってる → ???
えーと、つまりPC版とXbox版のドラクエ11Sが出て、Xbox版ならGamePass加入者は無料でプレイできるってこと?
何を言っているのか理解できなかったため、Xboxのページを開いてみました。
当時(2年前)はもう少し違ったデザインのページでしたが、ここに掲載した「再生可能」というような項目上にXboxとPCの名前が並んでいたんです。
なぜXboxのページにPC版の表記があるのだろうか、という疑問と同時に、え、これまさか、Xboxというサービスという括りの中でPC版の提供もしているのでは…?
まさかな…そんなまさかな…と懐疑的に思いつつもGamePassのHPを開いて、そこではじめてPC用のGamePassがあることを知りました。
今は上記のようにPC GamePassというわかりやすい名前が付いていますが、2年前の時点ではどちらもXbox GamePassという名称で、その中のコンソール版/PC版という位置づけだったんです。
たぶんぼくのようにXbox専用のサービスだと勘違いしている人が大勢いたので、PC GamePassという名称をあらためて付けたのでしょうね。
PC GamePassで出来るゲームが少ないという誤解
さっそくPC GamePassとやらに加入しようかと思ったのですが、先にどんなゲームがあるのか見ておこうと思いました。
ドラクエ11Sや、龍が如く、テイルズオブヴェスペリアといった日本のゲームまで入っていることに驚きつつ、おぉOuter Worldsがあるじゃないか、Torchlight IIIも気になってたんだよなぁ、お、Steamでウィッシュリストに入れてるSubnauticaまである…と大興奮。
ただ、Torchlight IIIやあつまれピニャータ等、コンソール専用のゲームが目につきました。
ざっくり検索してみると、Xbox版ゲームが400本に比べ、PC版は100本程度。その分、たしかXbox版は950円/月でPC版が800円/月だったかな(2022年5月現在では両方とも850円/月)。そして両方使えるUltimateが1100円/月。
100本でもすごいっちゃすごいのだけれど、Xbox版に比べると4分の1かぁ…。もうちょっとPCで出来るゲームが増えてから加入しようかな、とそのときは保留していました。
最近は次から次へと良作が発表されるし、Steamのインディーズゲームでも面白いものが増えたので、そのへんをやっているとあっという間に時が経ってしまうもので、気が付けば2年。
たまたま友人の家でHITMANというゲームをプレイさせてもらう機会がありました。ターゲットを暗殺するのが目的ですが、その方法は主人公に委ねられており、射殺、毒殺、絞殺、溺死、事故死に見せかける、なんなら奥さんを怒らせて殺させるなどなど、達成手段は多岐にわたります。
これはうちでじっくりプレイしたい!と思ったのですが、友人いわく「ぜんぶそろえると結構高いよ~」とのこと。実際調べてみると、HITMANシリーズは1~3まで3作品出ており、それらがセットになった HITMAN Trilogy というのが一番お得ではあるものの、お値段11700円。うひょー、たけぇ…。
どこか割引しているところは…とさがしていて見つけたのが、GamePassのページ。
https://www.xbox.com/ja-JP/games/store/hitman-trilogy/9NN82NH949D5/0010
HITMAN Trilogyさん、GamePassに入ってるやないかーい!
なにしろ11700円のゲームソフトです。このためだけにGamePassに加入するのもアリなレベル。
もう加入は決定事項として、昔調べたときから何か変わってるかなーといろいろ調べていて驚きました。
ほとんどのコンソール用ゲームがクラウドでプレイできるようになってる!
例えば「あつまれ!ピニャータ2」
https://www.xbox.com/ja-jp/games/store/%E3%81%82%E3%81%A4%E3%81%BE%E3%82%8C-%E3%83%94%E3%83%8B%E3%83%A3%E3%83%BC%E3%82%BF%EF%BC%92/bs1nptpjgd4g
Xbox 360を所有していたので、1作品目は普通にパッケージで買ってドハマリしたゲームです。こういう箱庭で動物を増やしたり世話していくゲームってハマると長くて何百時間もプレイしちゃう。
1作品目おもしろかったし、ぜひ2もやってみたいけれど、PC版は絶望的。いつか新作で3が出れば、と思っていましたが、まさかのクラウド対応。
クラウドって要はリモートプレイでしょ?遅延がすごくてゲームになんないんじゃないの?と思う方もいるかも知れません。ぼくがそうです。
ふーん、クラウド対応ねぇ。まぁ、それで我慢できる人には良いのかもね?フフ…みたいな。なんか無駄に上から目線というか、クラウドで満足するわけないじゃん、的な印象がありました。
ですが、断言します。それは単なる食わず嫌いです。
一度でもXbox Cloud Gamingを体験してみればクラウドゲームへの見方が全然変わります。
たぶん、こういうのってPC関連の仕事をしていない人のほうがスッと自然に受け入れられるのではないかなぁ。下手に知識があると、クラウドって要するにデータセンターにXboxを置いて、そこにインターネット経由で接続するようなモノでしょ?そんなの遅延がひどいに決まってるじゃん、みたいな。
あるいはプレステのリモートプレイを経験したことがあって、「あー…リモートプレイは、まぁ、便利だよね。アクションには向かないけどさ」みたいな。
こんなふうに思っている人たちにこそ、一度 Xbox Cloud Gaming は体験してみてほしい。その遅延の少なさに驚愕すること間違いなし。
そりゃね、インターネット経由で画像を伝送している仕組みだから遅延はありますとも。格闘ゲームやリズムゲームなどのフレーム単位で指を動かすゲームには決して向かない。
でも、上の例で示したようなあつまれピニャータのようなシミュレーションゲームや、ドラクエのようなRPGなら当然のことながら、ちょっとしたアクションゲームでも遅延をほとんど感じることはありません。
実際ぼくはNobody Saves the Worldや、It Takes Twoといったアクション要素のあるゲームをクラウドでプレイしましたが、ブラウザでプレイしていることを忘れるほどのプレイ感でした。
https://www.xbox.com/ja-JP/games/nobody-saves-the-world
https://www.xbox.com/ja-JP/games/store/it-takes-two/9NXVC0482QS5
これらのゲームがXboxはおろか、ゲーミングPCすら不要なんですよ。
出張中にノートパソコンのブラウザでプレイするも良し、ごろ寝しながらスマホでプレイするも良し、なのです。
GamePassを月額425円で利用する方法
さて、ここからは実際にGamePassに加入する方法ですが、たぶん、この内容はちょっと検索すればいくらでも出てくるので、ざっくりと流します。
一言で言うなら、GamePass加入時にXbox Live Goldの加入期間がそのまま変換される仕組みを利用して、安価にGamePassを契約する方法です。
Amazonで2万円分のギフト券を買う
これはポイント目的なので必須ではありません。
この後購入するXbox Liveゴールドは12か月分で5,072円。3年分買っても15,216円なので、Amazonあんまり使わないし2万円分チャージしておくのはヤダー、という人は別にギフト券買う必要はないです。
更に言うなら、Amazonのクレジットカードを使っている人なら、こんなことしなくても1.5~2.0%分のポイントが付くので、普通にクレカでXbox Liveゴールドを買えば良いです。
めっちゃAmazonをよく利用する人なら9万円分のギフト券をコンビニ・ATM・ネットバンク経由でチャージすると2.0~2.5%分のポイント(1,800pt~2,250pt)もらえてお得だね、っていう程度のお話。
Xbox Liveゴールド12か月分を3つ買う
Xboxユーザーならなじみ深いですが、プレステしか知らない人のために説明しておくと、いわゆるXbox版のPS Plusです。オンライン機能を利用するために必要なアレですね。
本来はXboxを持っている人がオンラインで遊ぶために買うモノですが、これがGamePassに加入する際に統合されるので、あらかじめ安いLiveゴールドを登録しとこうってことです。
ちなみに統合される最大期間が3年だから3つ買うと言っていますが、別に1年とかでも良いです。わずかにお得度は減りますけども。
それから、AmazonではXbox Liveゴールド12か月分が2つまでしかカートに入りません。2回に分けて買いましょう。
具体的には↓こんな購入履歴になるはず。
MSアカウントにXbox Liveゴールドを適用
AmazonでXbox Liveゴールドを購入すると、下記のようなメールが届きます。この中の「XBOX.comでコードを使う」というリンクをクリックするだけで、12か月分のGoldメンバーシップがMSアカウントに適用されます。
あ、もちろんあらかじめMSアカウントは作っておいてくださいね?
3年分買った人は忘れずに3回クリックしてXbox Liveの期間が3年分になったことを確認しましょう。
100円でGamePass Ultimateへ加入する
GamePass Ultimateは本来1,100円/月のサービスですが、初回登録時は100円で加入できます。そして加入と同時にその時点で残っているXbox Live Goldの期間が最大で36か月分変換されます。
よって、Xbox Live Gold 12か月分5,072円×3=15,216円+100円=15,316円でGamePass Ultimateが3年使えるというわけです。月換算で425.4円。
ちなみに、まだ試したことはありませんが、おかわりも可能だそうです。つまり、最初は12か月分5,072円+100円=5,172年=431円/月で加入しておき、1年過ぎたらまたLive Goldを買って変換する、という方法。
但し、2回目以降は1100円になるため、
12か月分5,072円+1,100円=6,072円=514円/月
または
36か月分15,216円+1,100円=16,316円=453.2円/月
となります。
いずれにせよ、1,100円/月よりは随分お得なのでお試しで1年分だけ入ってみる、というのも全然アリだと思います。
ぼくは、このGold変換が3年後も出来るか不安だったので、3年分追加しました。
まとめ
- GamePassは約425円/月で400本※近いゲームが遊べる。
- XboxがなくてもPCやスマホでプレイすることもできるし、Xbox専用ゲームですらクラウドプレイでブラウザから快適にプレイ可能。
- 既に世界で2500万人ほどの加入者数を誇るマンモスサービスである。
ということで、ゲーマーなら加入必須のサービスと言って良いと思います。
ヘビーゲーマーならもちろんのこと、ライトゲーマーでも年1~2本の大作ゲームをプレイするなら余裕で元が取れるかと思います。
先述したとおり、ぼくなんて11,700円のHITMAN Trilogyを買うつもりだったので、もうすでに3年分のうちの8割ほどを消費した形です。残りは得しかねぇ!