Xbox Series SとSwitchとPS5の大きさ比較と買った感想を少し
散々各方面で紹介されているので不要だろうなぁとは思うものの、最近Switch/PS5/Xbox Series Sと立て続けに購入して写真撮影したので、一応ブログ記事にアップしておきます。
ちなみにヨドバシで32970円で買いましたが、今はAmazonでも買えるみたいなので、欲しい人はまた半導体不足がどーのこーので買えなくなる前にポチっておいたほうが良いかも。
Xbox Series Sのパッケージ
箱のサイズは約36×29×13cm。ウワサどおりのコンパクトな箱です。
裏面のキャッチコピーは以下のとおり。
- Xbox Velocity Architectureで今までにない速度を体験しよう。
- 4世代にわたる数々のXboxゲームをプレイしよう。
- スマートでコンパクトなフォームファクターの新世代ゲーミング。
- 100タイトル以上の高品質ゲームへの無制限アクセスを入手しよう。
Velocity Architectureについては個人的にも気になったので、次の項目で詳しく解説します。
4世代云々についてはXbox、Xbox360、Xbox One、Xbox Series S/Xのゲームがすべて動くよ!ってことですが、Series Sの場合、メディアが使えないので、過去のパッケージを持っている方はXのほうを買うしかないですね。あるいはDL版を再度購入するか。いずれにせよ、以前、「GamePassで勘違いしやすいポイントと月額425円での利用方法をつらつら語る」で書いたとおり、クラウドゲーミングも案外快適で、PCブラウザ経由で過去作品をプレイするという方法もあるため、互換性がそこまで魅力的かと言われると悩ましい。
スマートでコンパクトな云々は、もう、そりゃ見たまんま素晴らしい小ささ。後ほどSwitchやPS5と大きさを比較しますが、とても次世代機とは思えない。
100タイトル以上の云々はGamePassの話ですね。以前の記事で解説したとおり、100タイトルというのはあまりにも控えめな表現です。2022年5月現時点で、約400本のゲームがプレイでき、毎月数本のゲームが追加されています(消えるゲームもある)。これがGold変換なら425円/月というのも驚愕だし、別に1,100円/月だったとしても加入すると思います。
Velocity Architectureとは
4つのコンポーネントからなる技術の総称とのこと。具体的には以下のとおり。
- カスタムNVMe SSD
従来のNVMe(…に限らずCPUやGPUでも…)ではサーマルスロットリングという機能で、温度が上昇した際にクロック数(性能)を落として機器の破損を防ぐ機能があります。しかし、XboxのVelocity Architectureに対応したカスタムNVMe SSDではこれが発生せず、常に一貫した速度を保つように設計されているとのこと。
………えーと、それって、要するにピーク時の能力を抑えて温度上昇しないようにしている、つまり、常にサーマルスロットリング状態なだけに思えるのですが、違うんですかね。普通は5割~10割の速度を行ったり来たりするストレージを、常に8割の速度で動かす、とかそんな感じなのかなぁ? それとも超冷却をがんばって常に10割なのか。
ともあれ、内蔵ストレージでは足りなくなり、同性能のSSDを増やしたい場合には、このVelocityアーキテクチャに対応した少々割高な専用ストレージが必要になります。
少々遅くても構わないよ、という方ならUSBで外付けSSDを繋げてもOKです。但し、その場合、「メディアに使用」(=動画、画像、音楽の保存用)か「データ保存機器」(=ゲームのインストール先として使用)か選ぶことになります。両方に使えるのは専用ストレージだけみたい。
また、一部のXbox Series S/Xに最適化されたゲーム(かなり多い)はVelocityアーキテクチャを使っているため、専用ストレージにしかインストールできません。………なんでやねん!!
- ハードウェアアクセラレーション解凍ブロック
近年のゲームはどんどん大容量になってきており、それにともない、データの圧縮率もあがっています。ゲームのロード画面では大抵この圧縮されたデータを解凍(展開)してメモリに配置する処理を行っているのですが、この動作にハードウェアアクセラレーションを使っているとのこと。だからゲーミングPCと比べてもXboxでのロードのほうが早いケースもあるとかないとか。えー、これいいなぁー。でもPCの動画編集ソフトではGPUのハードウェアアクセラレーションを使って圧縮処理したりするじゃない?なら同じようなことPCでも出来そうな気がするけどなぁ。
- 新しいDirectStorage API
Xboxゲームの開発者はWindowsで使われているのと同じDirectX技術を使っているのは有名な話で、だからこそWindows版からXbox版への移行は楽というかほとんど修正する必要がないとも聞きます。その中でもファイルアクセスに関するAPIには長年変化がなかったのですが、今回のDirectStorage APIでは複数のI/Oを優先順位をつけて処理できるようになったとのこと。…それってハードウェアレベルのコマンドキューイングと何が違うの?って思われるかもですが、ハードウェアレベルのものは勝手に処理されるのに比べて、ソフトウェアレベルでは開発者側の都合で自由に優先度を割り振れるため、より最適なI/Oが実現できるってことですね。ただ、Xbox/PC/PS5/Switchとマルチプラットフォームでの開発が当たり前になった現状、どのくらいのゲーム開発者がXbox専用のAPIを使うのか少し疑問ではあります。
- サンプラーフィードバックストリーミング (SFS)
3Dゲームの背景やキャラクターはポリゴンで表現され、その上にテクスチャと呼ばれる画像が貼り付けられているというのは多くの人がご存知だと思います。しかし、近くが大きく、遠くが小さく描画される3D環境において、視界に写っている範囲のすべてのオブジェクトに最大サイズのテクスチャを貼り付けるのはあまりにもバカげています。そのため、このテクスチャをいくつかの解像度ごとに小分けして、小さいテクスチャも用意するのがミップマップと呼ばれる機能なのですが、近距離のオブジェクトの場合はやっぱり大きなメモリを食います。Xboxの中の人の解説によると本当に必要なテクスチャはロードされる量の3分の1程度であり、必要なときに必要な分のミップマップだけをロードすることでI/Oスループットとメモリを効率的に使えるようになったとのこと。これがSFSと呼ばれる機能、らしい。…これはぜひPCゲームにも導入してほしいね。
Xbox Series SのCPU性能はRyzen 3700相当、GPU性能はRX5500XT(またはGTX1660)相当と言われています。このくらいのPCを買うとすれば市販なら10万円超え、自作しても7万円は超えるかなぁ。
それが3万円ちょっとで買えるというのもお得ですし、それだけではなく、同性能のPCよりもよりゲームを快適に動かすために上記のようなVelocity Architectureを搭載しているというワケですね。
実際、検索してみるとGTX1660のゲーミングPCとXbox Series Sのゲームパフォーマンスを比較している動画などが見つかると思いますが、Xbox SSのほうがやや上回っており、RTX2060に迫るfpsを叩き出しています。
開封
- Xbox Series S本体
- 電源ケーブル
- HDMIケーブル
- コントローラー
- 説明書
ちっさ!本体ちっさ!
噂には聞いていたけど実際に見ると感動もひとしお。こんなサイズのゲーミングPCがあったら最高なのになぁ。
この黒くて丸い、まるでスピーカーのような部分には大型ファンが入っており、ほとんど無音で排熱してくれます。耳をべた付けしなければ動作音がわからないくらい。
Xbox Series SとSwitchの大きさ比較
このSwitchは有機ELモデルなので少々大き目ですが、Xbox SSと重ねるとこのとおり。
SwitchとXbox SSを並べるとこのとおり。
Xbox SSはSwitch並に小さい!!…というのはさすがに大げさですが、本棚の中にそっと置いても違和感ない大きさではあります。それでいて1440p/120fpsでゲームができるっていうんだからとんでもない。
そして何より静か。超静かです。騒音計を持っていないので計測できませんが、ググった情報によると40dBAとのこと。ゲーム中ですらファンがまわってるかわからんくらい静かです。思わずうちのゲーミングPCを窓から投げ捨てたくなるくらいには。
Xbox Series Sといろいろ並べてみる
うちのゲーム環境ですが、写真のモニターは31.5インチのWQHD(1440p)。Xbox SSのすぐ横にあるスピーカーはGigaworks T40です。
Creativeのスピーカーってなぜか必ずアンチっぽい感情的な批判レビューが1件は入っていて驚くのですが、実際は普通に良いスピーカーですよ。ちょっと背が高すぎてマルチモニター環境では使いづらいから、PC用としては同じGigaworksでもT20やT10のほうをオススメしたいですけどね。もしくはやや音質は劣るものの、Creative Pebble。
話が脱線しましたが、PCスピーカーよりも小さいXbox SSには驚きを隠せません。よくぞまぁこんな小さな筐体に詰め込んだものです。
Xbox SSちっせぇなぁ…。
デカい、デカいと文句言われるPS5ですけど、ミドルタワーのゲーミングPCなんかと比べたらとても小さいです。実測で高さ40cm、奥行き26cmくらい。一方でXbox SSのほうは高さ28cm、奥行き15cmくらいしかありません。設置場所にはまず困らないんじゃないかなぁ。
まとめ
Xbox Series Sは小さい。
などと、わかりきったことだけ書いてもしゃーないので、Velocity Architectureについての解説とか何となく入れてみました。
まだXbox SSを買って1週間程度なので、評価するには早い気がしますが、ざっくりとした感想は以下のとおり。
■気に入った点
- 次世代機のくせにびっくりするほど小さい
- ひっくり返るかと思うほど静か(ゲーム中ですらファン音がほとんどしない)
- セットアップ時にスマホのXboxアプリから接続する仕組みなど、新しい技術も垣間見えて楽しい
- 120fpsは試せてないけど、1440p/60fpsのゲームプレイに関していえば文句なしに快適そのもの
■気になった点
- ゲーム画面の録画や撮影はできるのに、なぜかホーム画面等のUIの撮影ができない
- ゲーム録画が1080pで1分、720pで3分というのは短すぎる
本当にざっくりだけれど、でも一番大事なことじゃないだろうか。
小さく、静かで、最新ゲームが遊べる。
一般的にはこれ以上何を望むのか、という気がします。
最新ゲームを4K/120fpsで快適に遊びたい、というならPS5やSeries Xに行くしかないし、プレステでしか出ないゲームをしたいならやっぱりPS5に行くしかありません。
そう、プレステやSwitchはそのプラットフォームでしか出ないゲームがある、という非常に不愉快な理由で選ぶしかないハードウェアだと思っています。
…いや、まぁ、ちょっと言い過ぎました。Switchなら携帯性や、取り外し可能で両手で別々に持てるモーションコントローラーという唯一無二の機能がありますし、PS5のコントローラーも一応モーションセンサーやデュアルセンスといった唯一の機能があるんでしたっけ。
でもなぁ。プラットフォーム間でユーザーを取り合うからユーザーがバラけてしまって、開発側は売上のためにマルチプラットフォームに対応せざるを得なくなり、結局その機種独自の機能を実装しづらくなる、という方向性になっている気がしてなりません。
おっさんゲーマーはその財力に物を言わせて全機種買っておけば良いっしょ、で済みますが、少ない予算の中からどれか1機種を、という場合にはPS5かSwitchか、自分がやりたいゲームがあるプラットフォームを選ぶしかないし、そこにXboxは入らないだろうなーという気もします。
あえて、Xboxに向いている人の条件を考えてみるとこんな感じ…?
- 小さく、静かで、安価なゲーム機が欲しい
- GamePassにやりたいゲームがたくさんある
- PS5やSwitch専用のゲームで欲しいものはない
ぼくの場合は結局全部買ってしまいましたが、今度は逆に小型で静かなゲーミングPCを組みたい欲が出てきてしまいました。
おっさんゲーマーはホント度し難い。
2022-05-13訂正
すみません!よく調べたら最長3分の制約があるのはゲームクリップ機能だけで、通常のゲーム録画機能は最長1時間までいけました。