ZOTACのRTX 2060が届いたのでGTX970との比較とか
先月、「次のビデオカードはGTX 1660 TiかRTX 2060か悩む」で書いたとおり、現在使っているグラボがGTX970なので、次はGTX 1660 Tiにするか、RTX 2060にするかで悩んでおりました。
…が、とうとうRTX 2060に決めてポチっちゃいました!
GeForceシリーズのミドルクラスについておさらい
型番 | 3D Mark | 価格 | スコア÷価格 |
---|---|---|---|
GTX 970 | 4,474 | 生産終了 | - |
GTX 1060 | 5,110 | 21,211円~ | 0.24 |
GTX 1070 | 6,795 | 34,800円~ | 0.19 |
GTX 1080 | 8,216 | 88,515円~ | 0.09 |
GTX 1660 | 5,636 | 27,950円~ | 0.20 |
GTX 1660 Ti | 7,020 | 32,940円~ | 0.21 |
RTX 2060 | 8,417 | 39,680円~ | 0.21 |
※価格は2019年4月1日時点での価格コムの最安値
先月の段階ではGTX1660Tiのコスパ(スコア÷価格)は0.19で、RTX2060の0.21のほうがコスパ的に優れていると言えました。
しかし、GTX1660Tiは発売直後でご祝儀価格だったため、その後どんどん値下がりし、現在の最安値はなんと32,940円です。わずか3万円で、GTX1070と同等以上のグラボが手に入るというのだからたまりません。
ぼくも普通だったらGTX 1660 Tiを選ぶところだっただろうと思います。
今回の目的はVR
フルHDのゲームを60fpsでぬるぬる楽しみたい、というだけならGTX 1660 Tiで十分過ぎます。
しかし今回の目的はVRなので少し話しが変わってきます。
Windows MRの動作環境自体はかなりゆるめです。
- CPUが第7世代Core i5以上
- GPUはIntel HD Graphics 620以上のDirextX12に対応したGPU
これで動作するというのだから、最近流行りの13型モバイルノートでも問題ないくらい。
モバイルノートにVRヘッドセットを繋げて、いつでもどこでもVR空間へダイブ!というのもちょっと憧れます。
Windows MRポータルのVR部屋内を歩き回ったり、大画面の仮想スクリーンで映画を楽しんだり、YouTubeVRで360度動画を見てまわる分にはこのくらいで問題ないのだと思います。
でももしかしたらSkyrim VRとか、Fallout VRとか、大作ゲームのVR版もプレイしたくなるかも知れません。
Skyrim VRなんてめちゃめちゃ酔いそうな気もするのですが、レビューによるとただ町中を歩いているだけでも実際に異国を旅しているような感覚にとらわれると言います。
普通の液晶ディスプレイでSkyrimをプレイしたときもNPCから自然に声をかけられたり、ただ散策しているだけで自然とイベントが発生するというオープンワールド特有の没入感には感動したものです。(これが7年以上前の作品というのだから驚きます)
そしてそれがVRになると、そんなレベルではないというのです。既にSkyrimをプレイ済の方ですら、VR版は別物だから体験してみるべき、と。気になりますよね。
https://store.steampowered.com/app/611670/The_Elder_Scrolls_V_Skyrim_VR/
Skyrimは余裕で300時間以上プレイしたので、いまさらSkyrim VRを買い直すのはどうなのかな、と未だに思う部分はあるのですが、やりたくなったときにスペック不足で十分に楽しめない、というのは悲しいです。
Steamだと75%オフのイカれた大規模セールが定期的にありますし、そういうときに思わずポチっとしてしまいそうな気もします。
+1万円で、多少は安心できるのなら、RTX 2060にしておこうかな、と今回はZOTACのRTX 2060を選びました。
ZOTAC GAMING GeForce RTX 2060 Twin Fan
というわけで、ツクモでポチった翌日にはZOTACのRTX 2060さん到着。
ZOTAC GAMING GeForce RTX 2060 Twin Fanのパッケージ
2019年4月1日の時点で、RTX 2060の最安値は39,680円だったのですが、冷却ファンが1つ、接続端子もDVI/HDMI/DisplayPortの各1つずつしか付いていないという点が気になりました。
冷却ファンが1つだけなら筐体のサイズは小さくできるため、コンパクトなPCケースにも入れやすいというメリットがありますが、その分回転数を増やして冷却しなければならないため、高負荷時にファン音がうるさくなるんですよね。
昔、ZOTACのGTX460が冷却ファン1基でものすごくうるさくて、我慢できずに手放したことがあります。
なので、最低限、冷却ファンは2つ以上という条件で探しました。
ZOTAC GAMING GeForce RTX 2060 Twin Fanは名前のとおりツインファン
冷却ファンを2基搭載というだけなら、Palitの40,770円や玄人志向の41,900円のRTX 2060がありましたが、これらはDVI/HDMI/DisplayPort端子がそれぞれ1つずつ。
基本的にDisplayPortでPCモニターを繋げて、HDMIにVRヘッドセットを繋げるので問題ないのですが、PCモニター側をマルチモニタにする可能性も十分あるので、残りがDVIだけというのがちょっと心もとない気がしました。
DVI-HDMIの変換ケーブルは持っていますが、けっこう太くて取り回しづらいのと、相性問題が出る可能性があるため、あまり変換ケーブルに頼りたくない気持ちもあります。
ZOTACだとHDMI端子が1つにDisplayPortが3つ
世間一般ではDisplayPortよりHDMIがメジャーなのでしょうけれど、PCモニターの世界ではDisplayPortのほうが何かと安心。昔、4kモニター買ってHDMIケーブルの相性で泣かされたこと※があります。
※HDMIはバージョンがたくさんあってややこしい
でもさ、例えばPCとPS4を同じPCモニターに繋げて、HDMI切替器で切り替えたい、とか思ったらこれまた面倒な話になるんですよね。まぁ、DisplayPort-HDMIの変換コネクタもありますけど、これまた相性が…ぐぬぬ…。
GTX 970とRTX 2060の入れ替え(物理)
MSIのGTX 970 GAMING 4Gは全長277mmありましたから、ZOTACの209.6mmはだいぶ短く感じます。
ただ、厚さはMSIの35mmに比べて、ZOTAC RTX 2060は41mmあるため、ちょっとずんぐりむっくりな感じ。
電源について
電源の補助ピンはGTX 970だと8ピンと6ピンの両方が必要でしたが、RTX 2060では8ピンのみで済みました。うちの補助ピンは8ピン/6ピンの二股に分かれているだけなので、ケーブルの取り回しが楽になる、とかそういうことはありませんでした。
ちなみに、うちで使っている電源はこの80 PLUS TITANIUM 500Wです。
ぼくが買ったときはTITANIUMなのに9,081円と激安だったのでおすすめでしたけど、今見たら少し値上がりしているので、うーん、1万円超えるならあえてTITANIUMにする必要性は感じないかなぁ。
今買うなら、(ブロンズになっちゃうけど)静音性が高いというサイズのSPGT4-500Pのほうが良いんじゃないかなー。ケーブルがプラグイン式で配線スッキリするし。
GTX 970とRTX 2060の消費電力を比較
CPUは第8世代Core i3(i3-8100 4コア 3.6GHz)、ストレージはNVMe SSDを付けたPCで、システム全体の消費電力をワットチェッカーで測ってみました。
アイドリング時=システム起動後5分経過してからの消費電力
高負荷時=SteamVRパフォーマンスソフト実行中の消費電力
ちなみにASTRONEER等の3Dゲームも実行してみましたが、だいたいSteamVRパフォーマンステストの実行時と同じくらいの消費電力でした。
GTX 970 アイドリング時の消費電力は約38W
38~41Wをうろちょろする感じ。
GTX 970 高負荷時の消費電力は約231W
210~245Wをうろちょろする感じ。
RTX 2060 アイドリング時の消費電力は約37W
37~40Wをうろちょろする感じ。
RTX 2060 高負荷時の消費電力は約208W
消費電力に関する感想
この結果はちょっと驚きました。
GTX970のTDPは145Wくらい※で、RTX 2060のTDPは160Wのため、消費電力が上がりこそすれ、下がるとは全く考えていませんでした。嬉しい誤算です。
※たしか、MSI GTX 970 GamingはクロックアップモデルなのでTDPが145Wという記載をどこかで見た記憶
SteamVRパフォーマンステストの比較
GTX 970でSteamVRパフォーマンステスト
平均忠実度:7.4(高い)
テストされたフレーム:9412
RTX 2060でSteamVRパフォーマンステスト
平均忠実度:11(非常に高い)
テストされたフレーム:13539
GTX 970では不安定だった曲線が、RTX 2060では非常に高いに張り付いた状態で推移しているのがわかります。 (満足げな笑顔)
GTX 970とRTX 2060の騒音について
音を計測する騒音計を持っていないので体感でしか書けませんが、アイドル時はどちらもほとんど無音で、高負荷時はZOTACのほうがファン音がうるさいです。明らかに。
そもそも、MSIのTwin FROZRは数あるグラボの中でも静音性に優れていることが有名で、それが目的で購入したくらいです。なので、今回もMSIのRTX 2060にしようと思っていたのですが、MSIのレビューを見るとコイル鳴きがひどいという感想が散見されたので、見送ることにしました。
MSI以外だとPalitも玄人志向もZOTACもGigabyteも過去に購入してきましたが、どれもうるさかったので、どうせ今回もどんぐりの背比べだろう、ということで、その中でお安いZOTACさんにしました。
うちはサイズの静寂SCY-DFR5-BKというPCケースを使っているため、ある程度、騒音は抑えられるので、高負荷時でもギリギリ許容範囲の騒音、といった感じです。
静音ケースってどれもそうだと思いますが、防音カーテンなんかと一緒で、音量を下げるというよりは音質を低めに抑えてくれる効果が高いと思っています。
「ふぉぉぉーーーん!!」が「ぶぉぉーーー」くらいに。これじゃ伝わらんかw
まとめ
- 重いVRゲーをプレイする可能性を考えてRTX 2060に買い替えた
- GTX 970よりRTX 2060のほうが高性能なのに低消費電力で驚いた
- ZOTACのRTX 2060は相変わらずうるさいけど静音ケースと組み合わせればギリギリ許容範囲内
まだ届いてから2日くらいしか使っていないので、ひとまずこんなものですかね。
何かトラブルとか発生したり、気がつくことがあれば追記なり新しい記事なりで書こうと思います。
しつこいようですが、フルHDのゲームをぬるぬるプレイしたいという程度ならGTX 1660 Tiがコスパ最強だと思うよ!
VRも楽しみたいって人はRTX 2060以上がオススメ。
ほら、最近発表された新しいヘッドセットのHP Reverbなんて最低動作環境がGTX 1080とか狂ったこと言ってますからね…。
※GTX 1660と1660 Tiではベンチマークの差がけっこうある(5636点 vs 7020点)ので注意。